研究課題/領域番号 |
24500932
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生活科学一般
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
高野倉 睦子 神戸女子大学, 家政学部, 准教授 (40183438)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2014年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2012年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 衣環境 / 高齢女性 / 空気層の位置 / 体幹部の形状 / 空気層 / 温度分布 |
研究概要 |
高齢女性の身体の形状および動作・知覚は、加齢により変化するため、若年時とは異なり、形状では体幹部の変化が著しく、したがって体幹部が高齢女性の特徴的形状といっても過言ではない。 また、着装被服の最内に形成される空気層の温熱条件が、着用被服の着心地を決定することから、着装時の皮膚-被服間に形成される空気層の位置・形状や大きさは、快適な衣環境を考える上で重要な要因である。 そこで平成25年度は、平成24年度に試作した簡易型高齢女性サーマルマネキンのヌードを非接触三次元人体計測器を使用して撮影し、頚側点から恥骨結合点至るまでの体幹部の水平断面図を2.5㎜ピッチで作図した。次に夏季用被服(肌着、Tシャツ、カーディガン)を着衣させ、肌着、Tシャツそしてカーディガン、それぞれ1枚を着衣した場合のマネキン-被服間に形成される空気層の位置や大きさを検討するために、ヌードの場合と同様に、ヌードと同一位置での水平断面図を作図し、それぞれの被服着衣時のマネキン-被服間に形成される空気層の距離を計測した。さらに重ね着の場合の空気層を検討するために、肌着-Tシャツの2枚を着用、肌着-Tシャツ-カーディガンの3枚を着用させ、水平断面図からマネキン-最外層被服間の間隙を計測した。 さらに高齢者の身体形状と着装被服下に形成される空気層の関係をの特徴を明らかにするために、高齢女性サーマルマネキン同様の方法で、簡易型若年女性サーマルマネキンを試作した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験補助者として予定していた人が7月中旬から体調を崩し、12月初旬まで入退院を繰り返し、予定通りの実験を行うことができなかった。そこで急遽、実験補助者を探し、お願することとなったが、この方は本実験に精通していないため、実験に慣れるまで少々時間が必要となり、予定よりやや遅れた。 しかし、その後は補助者として予定していた人と同等かつ連続して実験が行えるため、当初の目的のための実験は遂行できると確信している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はまず簡易型若年女性サーマルマネキンを使用して、若年者の着装時における最内層に形成される空気層の位置・形状および大きさを非接触三次元人体計測器を使用して明らかにし、高齢女性と比較検討をする。 次に試作した簡易型サーマルマネキンは改良すべき点を発見したので、これらを高齢女性用および若年女性用の両者に施し、完成品を制作する。 そして25年度に実施する予定であった若年女性の体幹部における着衣の被服表面温度を点ではなく面として捕らえるため、サーモショットを使用して温度分布を測定する。高齢女性の場合も再度同様の実験を行い、両者を比較検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験補助者の体調不良および12月初旬まで入退院を繰り返したため、簡易型若年女性サーマルマネキンの試作品の完成が遅れ、実験が可能になったのが1月であった。しかし、簡易型サーマルマネキンの改良点を発見したので、25年度に実施する予定であったサーモショットを使用して被服表面温度の温度分布を求める実験は、26年度に実施することと変更した。 そのため簡易型高齢女性サーマルマネキンと非接触三次元人体計測器を使用して、被服着装時の被服下の空気層の実験を実施した。 以上の実験計画の変更により、実験補助、データ処理および分析補助のための人件費、謝金の予定額を使用しなかった。さらに、実験結果の分析も進まなかったため、研究成果発表のための旅費、投稿費用など使用しなかったため、次年度使用額が生じた。 平成26年度はマネキン-被服間に形成される空気層の位置、形状や大きさの高齢女性と若年女性での比較検討するため、簡易型若年女性サーマルマネキンに実験服(消耗品)を着装し、空気層を計測する。また試作簡易型サーマルマネキン2体にリボンヒーター、測温体、銅版、銅箔テープ等(消耗品)を使用して、改良し、完成品を作成する。 さらに完成した2体の簡易型サーマルマネキンとサーモショットを使用して、被服最外層の温度分布を測定する。この際、マネキン表面温度や重ね着の場合の下層の被服表面温度などを多数の温度センサー(消耗品)を使用して測定する。 これらの実験には実験補助やデータの分析補助(人件費、謝金、記録用品費)を依頼し、研究成果を所属学会において発表(参加費、旅費)や投稿(その他)する。
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