コーヒーによるステロイド代謝調節と生活習慣病予防との相関

• 研究課題/領域番号: 24500996
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 食生活学
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 田村 悦臣 慶應義塾大学, 薬学部, 教授 (50201629)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: コーヒー / 生活習慣病 / ステロイドホルモン / 大腸がん / 乳がん / 前立腺がん / 神経ステロイド / がん / 予防 / エストロゲン / 肥満 / 脂肪細胞 / miRNA / ras遺伝子 / 硫酸転移酵素 / SULT1E1

研究成果の概要

1日3-4杯のコーヒー摂取は生活習慣病を予防する効果があることが報告されている。一方、ストレスホルモンや性ホルモンなどのステロイドホルモンの代謝異常は生活習慣病のリスク要因である。そこで、ヒト由来培養細胞を用いてコーヒーの影響を解析した。その結果、コーヒーは大腸がん細胞においてはエストロゲンの活性化、乳がん細胞においては不活性化に寄与する効果を示した。これらは、共にそれぞれのがん細胞の発症を抑制する効果を期待させる。一方、前立腺がん細胞では、男性ホルモンの活性化の傾向が見られ、予防効果との相関はなかった。また、神経系細胞では認知症予防効果が期待される神経ステロイドの産生を増加する効果を示した。

研究成果

• [雑誌論文] Anti-inflammatory activity of flavonoids in Nepalese propolis is attributed to inhibition of the IL-33 signaling pathway. (2015)
  • 著者名/発表者名: Funakoshi-Tago M, Okamoto K, Izumi R, Tago K, Yanagisawa K, Narukawa Y, Kiuchi F, Kasahara T, Tamura H.
  • 雑誌名: Int. Immunopharmacol. 巻: 25 号: 1 ページ: 189-198
  • DOI: 10.1016/j.intimp.2015.01.012
  • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Coffee Inhibits Adipocyte Differentiation <i>via</i> Inactivation of PPARγ (2014)
  • 著者名/発表者名: Ryohei Aoyagi, Megumi Funakoshi-Tago, Yosuke Fujiwara, Hiroomi Tamura
  • 雑誌名: Ｂｉｏｌｏｇｉｃａｌ ＆ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ Ｂｕｌｌｅｔｉｎ 巻: 37 号: 11 ページ: 1820-1825
  • DOI: 10.1248/bpb.b14-00378
  • NAID: 130004687250
  • ISSN: 0918-6158, 1347-5215
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Dexamethasone suppresses neurosteroid biosynthesis via downregulation of steroidogenic enzyme gene expression in human glioma GI-1 cells. (2014)
  • 著者名/発表者名: Fuyuko Koibuchi, Natsumi Ritoh, Megumi Funakoshi-Tago, Hiroomi Tamura
  • 雑誌名: Biol. Pharm. Bull. 巻: 37
  • NAID: 130004057421
  • 査読あり
• [雑誌論文] New diterpenoids with estrogen sulfotransferase inhibitory activity from Leonurus sibiricus L. (2013)
  • 著者名/発表者名: Yuji Narukawa, Akiko Niimura, Hitomi Noguchi, Hiroomi Tamura, Fumiyuki Kiuchi
  • 雑誌名: J. Nat. Med. 巻: 68 号: 1 ページ: 125-131
  • DOI: 10.1007/s11418-013-0781-0
  • 査読あり
• [雑誌論文] Human keratinocyte caspase-14 expression is altered in human epidermal 3D models by dexamethasone and by natural products used in cosmetics (2013)
  • 著者名/発表者名: Kataoka S, Hattori K, Date A, Tamura H
  • 雑誌名: Arch. Dermatol. Res. 巻: 305 号: 8 ページ: 683-689
  • DOI: 10.1007/s00403-013-1359-0
  • 査読あり
• [雑誌論文] Coffee reduces SULT1E1 expression in human colon carcinoma Caco-2 cells. (2013)
  • 著者名/発表者名: Marina Isshiki, Haruka Ohta, Hiroomi Tamura
  • 雑誌名: Biol. Pharm. Bull. 巻: 36 ページ: 229-3004
  • NAID: 130003361375
  • 査読あり
• [雑誌論文] Interferon gamma induces steroid sulfatase expression in human keratinocytes. (2012)
  • 著者名/発表者名: Hattori K, Yamaguchi N, Umezawa K, Tamura H
  • 雑誌名: Biol. Pharm. Bull. 巻: 35 ページ: 1588-1593
  • NAID: 130001872068
  • 査読あり
• [学会発表] ヒト乳がん由来MCF-7細胞におけるエストロゲン代謝に対するコーヒー豆抽出液の影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 武田 峰佳,露崎 英子,多胡 めぐみ,田村 悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-28
• [学会発表] コーヒー豆抽出液によるLPSシグナル伝達経路抑制機構の解析 (2015)
  • 著者名/発表者名: 野中勇佑、石原 由麻、多胡 めぐみ、古旗賢二、田村 悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] ヒト結腸がん由来Caco-2細胞のK-ras発現に対するコーヒーの影響 (2015)
  • 著者名/発表者名: 中山 拓哉、辻山 真, 多胡 めぐみ, 田村 悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第135年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2015-03-27
• [学会発表] Effects of coffee on BDNF activity in human neuroblastoma SH-SY5Y cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: S. Kakio, K. Takahashi, M. Tago-Funakoshi, H. Tamura
  • 学会等名: The 12th International Congress on Alzheimer's and Parkinson's diseases.
  • 発表場所: Nice, France
  • 年月日: 2015-03-18 – 2015-03-22
• [学会発表] 脂肪細胞分化におけるRNA helicase DDX5の役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 野間 瞭太, 多胡 めぐみ, 多胡 憲治, 柳沢 健, 田村 悦臣
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2014-10-18
• [学会発表] SH-SY5Y細胞において、コーヒーが脳由来神経栄養因子ＢＤＮＦの働きに及ぼす影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 垣尾 翔大, 高橋 克徳, 多胡 めぐみ, 田村 悦臣
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2014-10-18
• [学会発表] マウス脂肪前駆細胞3T3-L1の分化初期段階における一過性細胞増殖へのコーヒーの影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 牧 千洋, 青柳 良平, 多胡 めぐみ, 田村 悦臣
  • 学会等名: 第87回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2014-10-18
• [学会発表] SH-SY5Y細胞における脳由来神経栄養因子BDNFの働きに対するコーヒーの影響 (2014)
  • 著者名/発表者名: 垣尾翔大、多胡めぐみ、田村悦臣
  • 学会等名: 第５７回日本神経化学会大会
  • 発表場所: 奈良
  • 年月日: 2014-09-30
• [学会発表] Evaluation of goldensilk-derived extract epidermal barrier marker, caspase-14 and related genes in human skin equivalent models.
  • 著者名/発表者名: Hattori K, Date A, Toyama K, Tamura H
  • 学会等名: International Investigative Dermatology Meeting
  • 発表場所: Edinburgh, Scotland
• [学会発表] 脂肪前駆細胞3T3-L1を用いたコーヒーの脂肪細胞分化への影響.
  • 著者名/発表者名: 青柳良平, 牧千洋, 田村悦臣
  • 学会等名: 第86回日本生化学会大会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] コーヒーによる脂肪細胞分化抑制効果とそのメカニズム解析.
  • 著者名/発表者名: 青柳良平, 牧千洋, 田村悦臣
  • 学会等名: フォーラム2013 衛生薬学・環境トキシコロジー
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] ヒト由来前立腺がんLNCap細胞に対するアンドロゲン作用へのコーヒーの影響.
  • 著者名/発表者名: 高橋國次, 田村悦臣
  • 学会等名: フォーラム2013 衛生薬学・環境トキシコロジー
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] コーヒーによる脂肪細胞への分化抑制メカニズムの解析.
  • 著者名/発表者名: 青柳良平, 牧千洋, 多胡めぐみ, 田村悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] マウス脂肪前駆細胞3T3L1におけるinsulinシグナルへのコーヒーの影響.
  • 著者名/発表者名: 牧千洋, 青柳良平, 多胡めぐみ, 田村悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] SH-SY5Y細胞における脳由来神経栄養因子BDNFの働きに対するコーヒーの効果.
  • 著者名/発表者名: 垣尾翔太, 高橋克徳, 多胡めぐみ, 田村悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] メタ解析を用いた日本の大腸がん発症に対するコーヒー摂取の有用性評価.
  • 著者名/発表者名: 清水 美貴子, 吉田 美咲, 橋口 正行, 望月 眞弓, 田村 悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第134年会
  • 発表場所: 熊本
• [学会発表] ヒト神経膠種GI-1細胞における神経ステロイド生合成に対するグルココルチコイドの影響.
  • 著者名/発表者名: 鯉渕芙由子, 利藤奈都美, 田村悦臣
  • 学会等名: 第85回 日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] コーヒーによるエストロゲン硫酸転移酵素SULT1E1の発現抑制の解析
  • 著者名/発表者名: 太田遙香, 一色真里菜, 田村悦臣
  • 学会等名: 第85回 日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡
• [学会発表] 脂肪前駆細胞3T3-L1を用いたコーヒーの脂肪細胞分化への影響
  • 著者名/発表者名: 青柳良平、田村悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第１３３年会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] ヒト由来前立腺がんLNPCap細胞のアンドロゲン代謝に対するコーヒーの影響
  • 著者名/発表者名: 高橋國次、田村悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第１３３年会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] ヒト肝HepG2細胞の抱合反応に対するコーヒーの影響
  • 著者名/発表者名: 垣尾翔太、眞鍋陽子、田村悦臣
  • 学会等名: 日本薬学会第１３３年会
  • 発表場所: 横浜
• [図書] Coffee in Health and Disease Prevention (2015)
  • 著者名/発表者名: H. Tamura
  • 総ページ数: 1046
  • 出版者: Academic Press
• [備考] 慶應義塾大学 研究者情報総覧
  • URL: http://k-ris.keio.ac.jp/scripts/websearch/
• [備考] 食を介した生活習慣病予防の分子基盤の解析
  • URL: http://www.pha.keio.ac.jp/research/hc/index.html
• [備考] 慶應義塾大学薬学部研究室紹介・衛生化学講座
  • URL: http://www.pha.keio.ac.jp/laboratory/laboratory04.html
• [備考] 食と医科学フォーラム
  • URL: http://foodscience.keio.ac.jp/profile-tamura/
• [備考] 慶應義塾大学薬学研究科衛生化学講座研究紹介
  • URL: http://www.pha.keio.ac.jp/laboratory/laboratory04.html