女性の割礼・結婚・出産をめぐるライフコースの変容：東アフリカ牧畜社会の地域研究

• 研究課題/領域番号: 24510341
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 地域研究
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 中村 香子 京都大学, 総合地域研究ユニット, 研究員 (60467420)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円); 2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2012年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: 女性のライフコースと教育 / 年齢範疇 / 未婚の母 / 恋愛結婚 / 模擬通過儀礼 / 連れ去り婚・略奪婚 / ケニア / サンブル / スルメレイ / ライフ・ステージ / 一夫多妻 / 学校教育 / ライフステージ

研究成果の概要

急激に変容するアフリカ社会における女性のライフコースの多様化の動態を東アフリカの牧畜民サンブルを事例に解明した。ライフコースの個別事例を収集し、世代ごとに分析した結果「スルメレイ（既割礼・未婚）」という、従来は特別な事情（身体・精神障害などのために結婚が遅れた等）のものとに仕方なく選択されていたステイタスをえらぶ女性が過去30年間に急増していることが明らかになった。人びとはスルメレイという既存の、しかし、例外的な年齢範疇のイメージや意味を変更しながら利用することで、「伝統的」な規範のもとでは逸脱とみられるような、未婚期の出産、恋愛結婚、生涯独身として生きるといった多様な選択を可能にしていた。

研究成果

• [雑誌論文] Anthropology of Nomadic Pastoralism and Sedentarization. (Sun Xiaogang) (2015)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 雑誌名: Nilo-Ethiopian Studies 巻: 20 ページ: 45-47
  • NAID: 130008003133
• [雑誌論文] 旅する「モラン」と赤い布：ケニア、マサイ系牧畜民・サンブルの地にて (2014)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 雑誌名: 100万人のフィールドワーカーシリーズ衣食住からの発見（佐藤靖明・村尾るみこ編） 巻: 11 ページ: 83-87
• [雑誌論文] 旅するモランと赤い布－ケニア、マサイ系牧畜民・サンブルの地にて－ (2014)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 雑誌名: 衣食住からの発見 巻: フィールドワーカーズシリーズ11巻 ページ: 91-95
• [雑誌論文] サンブルの人々とビーズ装飾―美しいビーズ装飾に込められた 思いとは (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 雑誌名: DODO WORLD NEWS 巻: 140 ページ: 2-5
• [雑誌論文] マサイ語で『雨』は『神』－牧畜という生き方 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 雑誌名: ケニアを知るための55章 巻: - ページ: 248-253
• [雑誌論文] ビーズ装飾最前線～『伝統衣装』のパラドクス (2012)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 雑誌名: ケニアを知るための55章 巻: - ページ: 298-300
• [学会発表] “Involvement in tourism and bodily changes: Long braided hair and beaded neck of the pastoral Samburu” (2014)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 学会等名: XVIII International Sociological Association, ISA（国際社会学会）, World Congress of Sociology
  • 発表場所: Yokohama, Japan
  • 年月日: 2014-07-13 – 2014-07-19
• [学会発表] “Emerging options for female circumcision (FC) or female genital mutilation/cutting (FGM/C) among Kenyan Samburu pastoralists” (2014)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 学会等名: The International Union of Anthropological and Ethnological Sciences (IUAES) Inter-Congress 2014
  • 発表場所: Chiba, Japan
  • 年月日: 2014-05-15 – 2014-05-18
• [学会発表] Emerged options for female circumcision (FGM) among Kenyan Samburu pastoralists (2014)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 学会等名: International Union of Anthropological and Ethnological Sciences Inter-Congress 2014
  • 発表場所: 幕張メッセ国際会議場
• [学会発表] Involvement in Tourism and Bodily Changes: Long Braided Hair and Beaded Neck of the Pastoral Samburu (2014)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 学会等名: XVIII ISA World Congress（第18会ISA世界社会学会議）
  • 発表場所: パシフィコ横浜
• [学会発表] 多様化するサンブル女性のライフコース－結婚・割礼・出産に注目して－ (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 学会等名: 日本アフリカ学会第50回学術大会
  • 発表場所: 東京大学駒場キャンパス
• [学会発表] Alternative life courses among Samburu women in Kenya (2013)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 学会等名: African Studies Association 56th Annual Meeting （アメリカアフリカ学会）
  • 発表場所: マリオット・ボルチモア・ウォーターフロント・ホテル
• [学会発表] 多様化するサンブル女性のライフコース―割礼・結婚・出産に注目して― (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 学会等名: 日本アフリカ学会第50回学術大会
  • 発表場所: 東京大学駒場キャンパス（東京都）
• [学会発表] Alternative Life Courses Among the Samburu Women: Changes in Circumcision, Marriage and Childbearing (2013)
  • 著者名/発表者名: Kyoko Nakamura
  • 学会等名: African Studies Association 56th Annual Meeting (アメリカアフリカ学会)
  • 発表場所: マリオット・ボルチモア・ウォーターフロント・ホテル（アメリカ）
• [学会発表] 「「伝統衣装」をまとってあゆむ「グローバリゼーション」の道すじ～ケニアの牧畜民サンブルの「戦士」とビーズ装飾～」
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 学会等名: 東京外国語大学アジア・アフリカ言語・文化研究所・基幹研究「アフリカ文化研究に基づく多元的世界像の探求」2012年度第1回公開セミナー：アフリカ研究入門
  • 発表場所: 東京外国語大学アジア・アフリカ言語・文化研究所（東京都）
  • 招待講演
• [学会発表] 「『伝統衣装の歴史といま』－東アフリカのマサイとサンブルのビーズ装飾を事 例に」
  • 著者名/発表者名: 中村香子
  • 学会等名: 広島市立大学国際学部「多文化共生入門」
  • 発表場所: 広島市立大学（広島県）
  • 招待講演