研究課題
基盤研究(C)
18世紀末ドイツにおけるスピノザ復興に大きく貢献したフリードリヒ・ヤコービの『スピノザ書簡』は、スピノザを頂点とする、デカルト以降の合理主義哲学を批判しながら、ヤコービが自らの哲学的立場を表明した書である。したがってこの本は、彼の哲学が解明されてはじめて十分に理解できるものである。こうした観点から本研究は、これまで日本において無視されてきた彼のふたつの哲学小説『アルヴィル』『ヴォルデマール』や政治・経済論文を含めて、ヤコービの哲学の全体像を解明しようと努めた。
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