研究課題/領域番号 |
24520146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術学・芸術史・芸術一般
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
穴山 朝子 お茶の水女子大学, 教務チーム, アカデミック・アシスタント (20303000)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2014年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2013年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ナチズム / 芸術家 / 出版社 / 芸術政策 / 文化政策 / 独裁 / ドイツ / 知識人 / 教養市民層 |
研究概要 |
ナチズムの文化政策に果たした芸術家の役割を解明するという目的に沿い、本研究ではナチ政権下の一出版社の人的ネットワークとそこに関わる芸術家の言説とを分析し、数回の在独調査を経て、この出版社の所在地であるレーゲンスブルク市立文書館保有の出版社文書や私的書簡とベルリン連邦文書館の政策関連公文書とを照合する作業を行ってきた。平成25年度は収集史料の精査を研究の中心に据えつつ、目下単行本公刊の執筆作業に従事している。また平成25年から26年にかけてのドイツ調査により発見された新史料から、本研究で主要な位置を占める人物たちのナチ党入党事実と、彼らのナチズムへの同意や迎合の過程が浮き彫りになった。芸術家や知識人の視点から、ナチ独裁体制を新たに把握し直せたことは大きな成果であるとともに、ここ数年の研究成果の加筆訂正の必要性も生じている。また在独調査においては、レーゲンスブルク大学現代史研究所のフランツ.バウアー教授、レーゲンスブルク市立文書館員、ベルリン連邦文書館員の方々に、当該テーマの研究出版に際しての専門的な助言を受けることができた。 研究成果を著書、論文という形で当該年度中に間に合わせることはかなわなかったが、平成25年5月には京都大学で行われた日本西洋史学会大会において、ナチ文化政策におけるこの出版社文書の分析結果について最終報告を行い、学界の方々の批判を仰ぐことができた。本研究は、本来は筆者単独で行ってきたものだが、平成25年度は単行本公刊に備えて、この十年間で収集した膨大な参考文献と一次史料のデータベース化を東京大学大学院の西洋史専攻生一名に依頼した。約二か月作業に従事していただき、2013年7月時点でのナチ文化政策関連文献目録と史料目録とを完成させることができた。この目録もナチ文化政策研究における有益な成果のひとつとして、今後著書刊行と同時に速やかに公開する予定である。
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