研究課題
基盤研究(C)
本研究が対象とするのは、第一次世界大戦中にイギリス陸軍の女性部隊に入隊した女性たちである。「女の居場所」である銃後の世界を離れ、軍隊の「なか」に足を踏み入れた女性たちは、銃後の女性との断絶意識を強くもつとともに、武器をとって戦う兵士との間にも自ら明確な一線を引いた。銃後の女性とも、戦場の兵士とも同一化されない「戦う女」のこうした心性は、男性の身体をこえた「女のマスキュリニティ」という概念でこそとらえることができる。それは、兵士(男性)のマスキュリニティと銃後の女性のフェミニニティを脅かしただけでなく、それまで当然視されてきたマスキュリニティとミリタリズムの一体性をも破壊したのである。
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ヴィクトリア朝文化研究
巻: 12 ページ: 56-57