研究課題
基盤研究(C)
2000年代以降のルーマニアにおいて、エスノポップの担い手はロマであり、ワラキア地方では、彼ら職業音楽家はラウタリと呼ばれている。エスノポップの資源といえるムジカ・ラウタレアスカ(ML)は、彼らラウタリの親族関係を軸にバンドを形成しながら培われている。しかし、エスノポップの音楽文化資源としてMLを考える場合には、たんに音楽の形式的な相似や社会組織ではなく、むしろ音楽家の身体を構築する振る舞いに最も根源的な要因を見なくてはならないことが解明された。MLは観客との相互作用によって成り立っており、ラウタリたちはつねに審美眼を磨き、自分の顧客の心理を読み取ることによって、音楽を現出させているのである。
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SENRI Studies
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