研究課題
基盤研究(C)
本研究は、政治諸制度と政府能力が所得格差および所得再分配に及ぼす影響について、主として1970年代後半から2000年代前半までの時期の主要OECD諸国を対象にして比較の観点から検討することをめざした。まず、政府が主要利益団体との間で展開する政策協調や社会協定なども政府の調整能力として捉え、その経験的な尺度化をした。さらに各種の政治制度に関しても、政党制や選挙制度だけでなく、議会の自律性等の観点を取り入れて総合的に指標化を試みた。そして、これらの政治的変数と所得格差・再分配度との関係を体系的に分析し、いくつかの指標では、平均所得と中位所得の格差の縮小に関連している点が新たに示唆された。
すべて 2014
すべて 雑誌論文 (1件)
法政研究(静岡大学・法政学会)
巻: 18 ページ: 121-324