研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、大脳疾患を有するさまざまな症例を対象とした本質的・相互作用的アプローチによる、エピソード記憶における意識と情動の脳内機構の解明であった。3年間の研究を通して以下の結果が得られた。第一に、健忘症例では、自伝的記憶の想起意識が健常者とは異なる(鮮明度が伴わない)可能性があること、第二に、パーキンソン病例では、記銘時の意味的、情動的処理による記憶の促進がみられないこと、第三に、健忘症例でみられた作話現象は、注意機能や時間見当識、長期記憶成績の低下と関連すること、であった。これらの結果から、エピソード記憶における意識や情動に関連する脳内機構とその障害機序が明らかにされた。
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