有機導体におけるディラック電子の輸送現象の理論

• 研究課題/領域番号: 24540370
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 物性Ⅱ
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 森成 隆夫 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (70314284)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円); 2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2013年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
• キーワード: ディラック電子 / 磁気抵抗 / 面間磁気抵抗 / カイラリティ / 有機導体

研究成果の概要

通常，固体中の電子は光速よりもはるかに小さな速さで動き回っている．しかしながら，有機導体α-(BEDT-TTF)2I3では高圧下で相対論的な電子の運動方程式による記述が不可欠になる．このディラック電子とよばれる相対論的な電子は，磁場下での輸送現象にその特徴を表す．本研究では，この有機導体におけるディラック電子の磁場下での輸送現象について，主に相互作用効果を解析して，実験結果と良く一致する結果を得た．

研究成果

• [雑誌論文] Effect of Interlayer Spin-Flip Tunneling for Interlayer Magnetoresistance in Multilayer Massless Dirac Fermion Systems (2014)
  • 著者名/発表者名: K. Kubo and T. Morinari
  • 雑誌名: Journal of the Physical Society of Japan 巻: 83 号: 8 ページ: 083701-083701
  • DOI: 10.7566/jpsj.83.083701
  • NAID: 40020157874
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Spin Ordered States in Multilayer Massless Dirac Fermion Systems, (2014)
  • 著者名/発表者名: K. Kubo and T. Morinari,
  • 雑誌名: J. Phys. Soc. Japan 巻: 83 号: 3 ページ: 033702-033702
  • DOI: 10.7566/jpsj.83.033702
  • NAID: 40020017644
  • 査読あり
• [雑誌論文] Dirac Fermion State with Real Space π-Flux on Anisotropic Square Lattice and Triangular Lattice, (2014)
  • 著者名/発表者名: K. Sasaki and T. Morinari,
  • 雑誌名: J. Phys. Soc. Japan 巻: 83 号: 3 ページ: 034712-034712
  • DOI: 10.7566/jpsj.83.034712
  • NAID: 210000133010
  • 査読あり
• [雑誌論文] 分子性導体のディラック電子系における新物性の理論 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林晃人，森成隆夫
  • 雑誌名: 固体物理 巻: 49 ページ: 95-105
  • 査読あり
• [雑誌論文] Algebraic structure of Dirac fermion state in ¥alpha-(BEDT-TTF) _2I_3 (2013)
  • 著者名/発表者名: T. Morinari, Y. Suzumura
  • 雑誌名: J. Phys. Soc. Jpn 巻: Vol. 82, No. 5 号: 5 ページ: 055002-055002
  • DOI: 10.7566/jpsj.82.055002
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mechanism of Dirac Point in alpha Type Organic Conductor (2013)
  • 著者名/発表者名: Y. Suzumura, T. Morinari and F. Piechon
  • 雑誌名: J. Phys. Soc. Jpn. 巻: 82 号: 2 ページ: 023708-023708
  • DOI: 10.7566/jpsj.82.023708
  • 査読あり
• [学会発表] Chirality effect on superconductivity (2015)
  • 著者名/発表者名: T. Morinari
  • 学会等名: 国際ワークショップ "Dirac Electrons in Solids"
  • 発表場所: 東京大学理学部小柴ホール
  • 年月日: 2015-01-14 – 2015-01-15
• [学会発表] Effect of Interlayer Spin-flip Tunneling for Interlayer Magnetoresistance in Multilayer Dirac Fermion Systems (2015)
  • 著者名/発表者名: K. Kubo and T. Morinari
  • 学会等名: 国際ワークショップ "Dirac Electrons in Solids"
  • 発表場所: 東京大学理学部小柴ホール
  • 年月日: 2015-01-14 – 2015-01-15
• [学会発表] Effect of Interlayer Spin-flip Tunneling for Interlayer Magnetoresistance in Multilayer Dirac Fermion Systems (2014)
  • 著者名/発表者名: K. Kubo and T. Morinari
  • 学会等名: International Workshop "Novel Quantum States in Condensed Matter 2014 (NQS2014)"
  • 発表場所: Yukawa Institute for Theoretical Physics
  • 年月日: 2014-11-18
• [学会発表] 多層Dirac電子系における層間磁気抵抗へのスピン反転トンネリングの効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 久保健治，森成隆夫
  • 学会等名: 日本物理学（秋季大会）
  • 発表場所: 中部大学
  • 年月日: 2014-09-07 – 2014-09-10
• [学会発表] 多層Dirac電子系におけるスピン秩序状態 (2014)
  • 著者名/発表者名: 久保健治，森成隆夫
  • 学会等名: 日本物理学会、東海大学
  • 発表場所: 東海大学
• [学会発表] π-フラックスを伴うディラック電子状態と有機導体への適用可能性 (2014)
  • 著者名/発表者名: 佐々木和子，森成隆夫
  • 学会等名: 日本物理学会、徳島大学
  • 発表場所: 徳島大学
• [学会発表] πフラックスを伴うディラック電子状態 (2013)
  • 著者名/発表者名: 佐々木和子，森成隆夫
  • 学会等名: 基研研究会「固体中におけるディラック電子系物理の新展開」
  • 発表場所: 京都大学
• [学会発表] 有機導体ディラック電子系における層間相互作用効果 (2013)
  • 著者名/発表者名: 森成隆夫，久保健治
  • 学会等名: 基盤研究A 「固体中のディラック電子」第3回ディラック電子研究会
  • 発表場所: 赤穂御崎温泉
• [学会発表] 分子性導体α-(BEDT-TTF)2I3のディラック電子状態における代数的構造 (2013)
  • 著者名/発表者名: 森成隆夫
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 広島大学東広島キャンパス
• [学会発表] 有機導体ディラック電子系における試料端効果と磁気抵抗 (2012)
  • 著者名/発表者名: 森成隆夫
  • 学会等名: 日本物理学会
  • 発表場所: 横浜国立大学常盤台キャンパス
• [図書] 分子性導体のディラック電子系における新物性の理論 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林晃人，森成隆夫
  • 総ページ数: 12
  • 出版者: アグネ技術センター