分子のピストン運動から仕事を生み出す分子機能の創成

• 研究課題/領域番号: 24550142
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 機能物質化学
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 玉置 信之 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00344218)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円); 2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2012年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: フォトクロミズム / キラリティー / 液晶 / 分子機械 / アゾベンゼン / 面性不斉 / ねじり力 / キラル化合物 / 光異性化反応 / 回転モーター / 光エネルギー変換

研究成果の概要

フォトクロミック化合物の分子構造変化（ピストン運動）から連続的に仕事を取り出すための分子の仕組み（分子クランクシャフト）の開発および機構の解明を目指した。光応答性キラル化合物のうち、新規に合成した大きなねじり力変化を示す化合物を液晶に添加すると、正方向と逆方向の光反応に伴う液晶の運動の間にヒステリシスが生じ、結果的に分子のクランクシャフト効果を達成した。また、ねじり力０のアキラル化合物からキラル化合物を光反応で誘起できる化合物の合成にも成功した。クランクシャフト機能の機構に関しては、逆反応時に光応答性分子の配向がより大きく乱れていることが関与しているとして現象を説明した。

研究成果

• [雑誌論文] Dynamic induction of enantiomeric excess from a prochiral azobenzene dimer under circularly polarized light (2015)
  • 著者名/発表者名: K. Rijeesh, P. K. Hashim, Shin-ichiro Noro, and Nobuyuki Tamaoki
  • 雑誌名: Chemical Science 巻: 6 号: 2 ページ: 973-980
  • DOI: 10.1039/c4sc01993h
  • NAID: 120005567743
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] A photoresponsive planar chiral azobenzene dopant with high helical twisting power (2014)
  • 著者名/発表者名: Yuna Kim and Nobuyuki Tamaoki
  • 雑誌名: Journal of Materials Chemistry C 巻: 2 号: 43 ページ: 9258-9264
  • DOI: 10.1039/c4tc01851f
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Dicholesteryl icosanedioate as a glass-forming cholesteric liquid crystal: properties, additive effects and application in color recording (2014)
  • 著者名/発表者名: Yuna Kim, Momoyo Wada, Nobuyuki Tamaoki
  • 雑誌名: J. Mater. Chem. C 巻: 2 号: 10 ページ: 1921-1926
  • DOI: 10.1039/c3tc32179g
  • 査読あり
• [雑誌論文] Chirality induction by E-Z photoisomerization in [2,2]paracyclophane-bridged azobenzene dimer (2013)
  • 著者名/発表者名: P. K. Hashim, Meethale C. Basheer, Nobuyuki Tamaoki
  • 雑誌名: Tetrahedron Letters 巻: 54 号: 2 ページ: 176-178
  • DOI: 10.1016/j.tetlet.2012.10.121
  • NAID: 120005228209
• [学会発表] Induction of Point Chirality by E/Z Photoisomerization. (2012)
  • 著者名/発表者名: Padinhare Kayakali Hashim
  • 学会等名: At the 24th International Symposium on Chiral Discrimination
  • 発表場所: Hilton Fort Worth（アメリカ）