研究課題
基盤研究(C)
本研究では,二種類の水素結合型 p-ベンゾセミキノン錯体を新規に合成し,これらの錯体がプロトンの秩序―無秩序転移による二次相転移を起こし,室温相は常誘電相であり,低温相では反強誘電相となることを明らかにした.固体 13C NMRスペクトルと誘電率測定から,プロトンは非常に高速で運動しているが,短距離秩序を形成しており,その境界でプロトン移動と分子内電子移動がカップルしてトポロジー的に生じるハイドロキノンやベゾキノンのキンク欠損が存在していると考えられる.電場の印加によって,キンク欠損がプロトンと電子の移動を伴い移動するプロトニックソリトンによって,誘電応答を示していると考えられる.
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