水熱酸化法とフェントン型促進酸化による有機塩素化合物分解の反応機構の解明と応用

• 研究課題/領域番号: 24550177
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 環境関連化学
• 研究機関: 大阪市立大学
• 研究代表者: 米谷 紀嗣 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80295683)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2012年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: 水熱酸化 / 有害物質処理 / 触媒 / 酸化銅 / フェントン型反応 / 有機塩素化合物 / 反応機構 / 廃棄物処理 / クロロフェノール / 反応速度 / 水熱酸化法 / フェントン法

研究成果の概要

本研究は、酸化銅（I）触媒を用いた水熱酸化法による難分解性有機塩素化合物の処理における触媒作用と反応機構の解明を目的としている。滞留時間を正確に制御可能なフロー式の水熱酸化反応装置を作製してクロロフェノールの分解を行い、酸化活性種であるヒドロキシラジカルの半定量や反応の経時変化を測定した。その結果、触媒によるフェントン型反応が水熱条件で加速され、温度166℃付近でラジカル生成量が最大になることを見出すとともに、分解率は１０秒で９８％に達する、シュウ酸が中間体として生成し完全分解を阻害することなどを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] クロロフェノールの水熱酸化分解に及ぼす酸化銅の触媒作用 (2014)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣，中尾恭平，本田弘樹
  • 雑誌名: 材料 巻: 63 号: 9 ページ: 674-678
  • DOI: 10.2472/jsms.63.674
  • NAID: 130004691156
  • ISSN: 0514-5163, 1880-7488
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] High Pressure Study of Rotational Dynamics of Perylene and Sodium 8-Methoxypyrene-1,3,6-triulfonate in Imidazolium-Based Ionic Liquids (2014)
  • 著者名/発表者名: Noritsugu Kometani, Atsuko Tai
  • 雑誌名: Journal of Solution Chemistry 巻: 43 号: 9-10 ページ: 1529-1538
  • DOI: 10.1007/s10953-014-0166-3
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Enhancement of Hydrothermal Oxidation of Chlorobenzene by the Fenton-type Reaction Using Cu(II)-grafted Tungsten Trioxide Catalyst (2013)
  • 著者名/発表者名: Noritsugu Kometani, Yasuaki Sumiyoshi
  • 雑誌名: Chemistry Letters 巻: 42 号: 8 ページ: 804-806
  • DOI: 10.1246/cl.130313
  • NAID: 10031189255
  • 査読あり
• [雑誌論文] Catalytic Hydrothermal Oxidation of <i>p</i>-Chlorophenol with Cu or Fe-Grafted TiO₂. Enhanced Decomposition by Fenton-Type Reaction (2013)
  • 著者名/発表者名: Ai Shimokawa, Hiroki Honda, Kyohei Nakao, Noritsugu Kometani
  • 雑誌名: JOURNAL OF CHEMICAL ENGINEERING OF JAPAN 巻: 46 号: 12 ページ: 821-826
  • DOI: 10.1252/jcej.13we093
  • NAID: 130003381995
  • ISSN: 0021-9592, 1881-1299
  • 査読あり
• [雑誌論文] 高圧力下におけるイオン液体の溶媒和特性と二分子蛍光消光反応に関する分光学的研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: Noritsugu Kometani, Yoshinori Minamikawa
  • 雑誌名: 高圧力の科学と技術 巻: 23 号: 4 ページ: 332-338
  • DOI: 10.4131/jshpreview.23.332
  • NAID: 130003382940
  • ISSN: 0917-639X, 1348-1940
  • 査読あり
• [雑誌論文] ITOナノ粒子のソルボサーマル合成と透明導電膜への応用 (2012)
  • 著者名/発表者名: Noritsugu Kometani, Masaya Fujii
  • 雑誌名: 高圧力の科学と技術 巻: 22 号: 2 ページ: 129-134
  • DOI: 10.4131/jshpreview.22.129
  • NAID: 10030642214
  • ISSN: 0917-639X, 1348-1940
  • 査読あり
• [雑誌論文] 金属ナノ粒子の水熱合成 (2012)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣
  • 雑誌名: Jasco report超臨界最新技術特集 巻: 11 ページ: 11-16
• [学会発表] フェントン法と水熱酸化法の複合プロセスによる難分解性有機汚染水の高度処理 (2015)
  • 著者名/発表者名: 南谷直貴, 米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本化学会 第95春季年会
  • 発表場所: 日本大学 理工学部船橋キャンパス（千葉県・船橋市）
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-29
• [学会発表] 難分解性有機塩素化合物の水熱酸化反応を促進するフェントン型触媒の開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 竹内柊平, 米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本化学会 第95春季年会
  • 発表場所: 日本大学 理工学部船橋キャンパス（千葉県・船橋市）
  • 年月日: 2015-03-26 – 2015-03-29
• [学会発表] 超臨界水／CO2混合流体中でのCO2光触媒還元 (2015)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣, 近田昌志
  • 学会等名: 化学工学会 第８０年会
  • 発表場所: 芝浦工業大学 豊洲キャンパス（東京都・江東区）
  • 年月日: 2015-03-19 – 2015-03-21
• [学会発表] イオン液体中の分子回転ダイナミクスに対する圧力効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣, 田井温子
  • 学会等名: 第55回高圧討論会
  • 発表場所: 徳島大学常三島キャンパス（徳島県・徳島市）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
• [学会発表] フェントン－水熱酸化ハイブリッド法による汚染水処理法の開発 (2014)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣, 本田弘樹, 中尾恭平, 高見玲奈, 南谷直貴
  • 学会等名: 第55回高圧討論会
  • 発表場所: 徳島大学常三島キャンパス（徳島県・徳島市）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
• [学会発表] 亜臨界水中のフェントン型反応による有機塩素化合物の酸化分解における反応機構解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 高見玲奈, 米谷紀嗣
  • 学会等名: 第55回高圧討論会
  • 発表場所: 徳島大学常三島キャンパス（徳島県・徳島市）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
• [学会発表] 高温高圧水中における二酸化炭素の光触媒還元反応 (2014)
  • 著者名/発表者名: 近田昌志, 米谷紀嗣
  • 学会等名: 第55回高圧討論会
  • 発表場所: 徳島大学常三島キャンパス（徳島県・徳島市）
  • 年月日: 2014-11-22 – 2014-11-24
• [学会発表] 亜臨界水中のフェントン型反応による有機塩素化合物の酸化分解 (2014)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣, 高見玲奈, 南谷直貴, 中尾恭平, 本田弘樹
  • 学会等名: 化学工学会 第46回秋季大会
  • 発表場所: 九州大学 伊都キャンパス（福岡県・福岡市）
  • 年月日: 2014-09-17 – 2014-09-19
• [学会発表] 酸化銅触媒による水熱酸化の促進と反応機構の解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 高見玲奈・米谷紀嗣
  • 学会等名: 化学工学会第79年会
  • 発表場所: 岐阜大学
• [学会発表] 高温高圧水中でのCO2光触媒還元 (2014)
  • 著者名/発表者名: 近田昌志・米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本化学会第94春季年会
  • 発表場所: 名古屋大学
• [学会発表] クロロフェノールの水熱酸化分解のフェントン型反応による促進 (2013)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣・高見玲奈・本田弘樹・中尾恭平
  • 学会等名: 化学工学会第45回秋季大会
  • 発表場所: 岡山大学
• [学会発表] 銅触媒を用いたp-クロロフェノールの水熱酸化分解 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本田弘樹・米谷紀嗣
  • 学会等名: 第54回高圧討論会
  • 発表場所: 朱鷺メッセ（新潟）
• [学会発表] 酸化銅(I)の触媒作用によるクロロフェノールの水熱酸化分解の向上 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中尾恭平・米谷紀嗣
  • 学会等名: 第54回高圧討論会
  • 発表場所: 朱鷺メッセ（新潟）
• [学会発表] 亜臨界水処理による劣化食用油の再生 (2013)
  • 著者名/発表者名: 近田昌志、米谷紀嗣
  • 学会等名: 化学工学会第78年会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] 銅担持酸化チタンを触媒に用いたクロロフェノールの水熱酸化分解 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本田弘樹、米谷紀嗣
  • 学会等名: 化学工学会第78年会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] 酸化銅(I)および酸化銅(II)を触媒とするクロロフェノールの水熱酸化分解 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中尾恭平、米谷紀嗣
  • 学会等名: 化学工学会第78年会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] 超臨界エタノールを用いた銅・銀合金ナノ粒子のソルボサーマル法による合成 (2013)
  • 著者名/発表者名: 八木良太、米谷紀嗣
  • 学会等名: 化学工学会第78年会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] クロロフェノールの水熱酸化分解における銅担持酸化チタンの触媒作用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 本田弘樹、下川藍、米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本化学会第93春季年会
  • 発表場所: 立命館大学・草津キャンパス
• [学会発表] クロロフェノールの水熱酸化分解における酸化銅(I)および酸化銅(II)の触媒作用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中尾恭平、下川藍、米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本化学会第93春季年会
  • 発表場所: 命館大学・草津キャンパス
• [学会発表] アガロース水溶液でのゾル－ゲル相転移における圧力効果 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田辺誠浩、米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本化学会第93春季年会
  • 発表場所: 命館大学・草津キャンパス
• [学会発表] 水熱酸化法をベースにフェントン型促進酸化触媒を用いた難分解性有機化合物の処理 (2012)
  • 著者名/発表者名: 米谷紀嗣
  • 学会等名: 日本材料学会第61期通常総会
  • 発表場所: 岡山大学
• [学会発表] セルロースの水熱ガス化におけるルテニウム担持酸化チタンの触媒効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 村上正樹、米谷紀嗣
  • 学会等名: 第53回高圧討論会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] 高温高圧水中での銅担持酸化チタンによるクロロフェノールの高度分解処理 (2012)
  • 著者名/発表者名: 本田弘樹、米谷紀嗣
  • 学会等名: 第53回高圧討論会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] クロロフェノールの水熱酸化分解における銅担持酸化チタンの触媒作用の解明 (2012)
  • 著者名/発表者名: 中尾恭平、米谷紀嗣
  • 学会等名: 第53回高圧討論会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [学会発表] エタノール溶媒を用いた銅・銀合金ナノ粒子のソルボサーマル合成 (2012)
  • 著者名/発表者名: 八木良太、村上悠人、米谷紀嗣
  • 学会等名: 第53回高圧討論会
  • 発表場所: 大阪大学・豊中キャンパス
• [産業財産権] 有機ハロゲン化合物の水熱酸化処理方法及びその触媒 (2012)
  • 発明者名: 米谷紀嗣
  • 権利者名: 公立大学法人大阪市立大学
  • 産業財産権種類: 特許
  • 産業財産権番号: 2012-254011
  • 出願年月日: 2012-11-20