研究課題
基盤研究(C)
本年度は、MPEG-2やH.264などの各種符号化規格のトランスコードにおいて、(1)トランスコード後の符号量をより高精度に見積もる研究、 (2)2段階量子化マトリックスを用いたトランスコードの高性能化の研究、などを進めました.(1)については、トランスコードでは新たな量子化ステップを使ってDCT係数などの直交変換係数が再度量子化されることになりますが、このとき量子化後の係数を表現するのに必要なビット長を 複数の量子化ステップごとに求めておき、目標符号量に近い量子化ステップを求める手法を検討しました。本手法は演算量の大きい直交変換は不要で、直交変換係数を表現するのに必要なビット長を求める操作(たとえばMPEG-2なら、DCTテーブルを参照する操作)を複数回繰り返すだけなので、演算量が極めて小さくて済む利点があります。本手法をMPEG-2に実装して その有効性を確認するとともに、国際会議IEEE Symposium on Industrial Electronics and Applications (ISIEA 2014)で 発表いたしました。(2)については、これまで進めてきた再量子化雑音を低減できる特徴を持つ2段型量子化マトリックスを用いたトランスコード手法では、 初段量子化マトリックスの周波数係数をそのまま使用する係数領域と2倍にして使用する係数領域の2つの領域の境界線を45度に固定していました。今回、入力映像の周波数分布に応じて境界角度を可変としました。実験の結果、有効性が確認され、この成果を変にすることで高性能化を図りました。 実験の結果、有効性が確認され、この成果を平成26年度 (第65回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会 で発表しました。
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