研究課題/領域番号 |
24591171
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
柳 重久 宮崎大学, 医学部, 助教 (60404422)
|
研究分担者 |
三好 かほり 宮崎大学, 医学部, 医員 (50573375)
坪内 拡伸 宮崎大学, 医学部, 医員 (60573988)
松元 信弘 宮崎大学, 医学部, 助教 (70418838)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2014年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2013年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 急性肺損傷 / Pten |
研究概要 |
急性肺損傷(acute lung injury; ALI)は、敗血症など種々の病態を誘因として発症し、急速に重篤な呼吸不全に陥る難治性疾患である。既存の薬物療法に有効性はなく、死亡率40%以上と高い致死率を呈することから、同病態の解明と有効な治療法の開発は急務の医療課題である。正常肺では、AECが互いにタイトに結合した強固なバリアー(AECバリアー)として存在し、液性成分や蛋白質が肺胞腔内に滲みださないように隔てている。従来、ALIの進行には、肺損傷に伴うAECアポトーシスによる同細胞の肺胞壁からの脱落が重要で、高度の肺損傷によりAEC脱落が広範囲な場合にはAECバリアーを修復しきれずに非可逆性の肺線維化に陥るとされ、急性肺損傷の程度が予後に関わるとされていた。本研究は、ALIにおける上皮Ptenの役割を解明し、AEC分化制御・AECバリアー保持・AECバリアー再構築を焦点とするALIに対する有効な治療戦略を構築することを目的とする。前年度までに、AEC特異的Pten欠損マウスを用いて肺損傷後タイトジャンクションの構成蛋白発現動態、肺損傷後細胞外マトリックスリモデリングの変化を解析し、肺上皮Pten発現が上皮間のタイトジャンクション発現や基底膜の維持に必須であることを明らかにした。今年度はヒト肺上皮細胞株を用い、レンチウイルスにてWT-Pten遺伝子、DN-Pten遺伝子を導入し、TGF-beta処理前後の経上皮電気抵抗の変化を解析した。その結果、WT-Pten遺伝子導入細胞株ではTGF-beta処理後のタイトジャンクション機能が保持されていたのに対し、DN-Pten遺伝子導入細胞株ではTGF-beta処理後のタイトジャンクション機能が著明に荒廃していた。以上の結果から肺上皮Pten発現が肺損傷時の上皮バリア統合性の保持に重要であることが示唆された。
|