嚢胞性腎疾患の疾患モデル作製を目指したヒトｉＰＳ細胞から腎集合管への分化誘導

• 研究課題/領域番号: 24591195
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 腎臓内科学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 長船 健二 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (80502947)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2014年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
• キーワード: 腎臓 / 尿管芽 / 中間中胚葉 / 集合管 / iPS細胞 / ES細胞 / ADPKD / ARPKD / SALL4 / OSR1 / 再生 / 分化誘導

研究成果の概要

ヒトiPS細胞（人工多能性幹細胞）から腎細胞を選択的に分化誘導する方法は確立されていない。本研究では、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD) や常染色体劣性多発性嚢胞腎(ARPKD)など腎集合管に病変を生じる疾患に対する疾患モデルを作製するために、ヒトiPS細胞から集合管への分化誘導の開発を目指した。そして、増殖因子等の組み合わせ処理を用いてヒトiPS細胞から尿管芽を経て、効率は低いが集合管細胞を一部分化させることに成功した。今後、ヒトiPS細胞から集合管細胞への高効率分化誘導法を確立し、ADPKDやARPKDの患者由来iPS細胞を集合管に分化させることによって新規の疾患モデル作製を目指す。

研究成果

• [雑誌論文] Kidney regeneration from human induced pluripotent stem cells. (2015)
  • 著者名/発表者名: Mae S, Osafune K.
  • 雑誌名: Current Opinion in Organ Transplantation 巻: 20 号: 2 ページ: 171-177
  • DOI: 10.1097/mot.0000000000000170
  • 査読あり
• [雑誌論文] 腎研究最前線―Up date Nephrology再生医療―腎再生①― (2015)
  • 著者名/発表者名: 保科 あずさ、長船 健二.
  • 雑誌名: Nephrology Frontier 巻: 14 ページ: 82-85
• [雑誌論文] ADPKD患者由来iPS細胞を用いた疾患モデル作製研究 (2015)
  • 著者名/発表者名: 天久 朝廷、長船 健二.
  • 雑誌名: 腎臓内科・泌尿器科 巻: 1 ページ: 166-172
  • NAID: 40022581813
• [雑誌論文] iPS細胞を用いた腎疾患に対する再生医療開発 (2015)
  • 著者名/発表者名: 前 伸一、長船 健二.
  • 雑誌名: 医学のあゆみ 巻: 252 ページ: 201-206
• [雑誌論文] 多能性幹細胞を用いた腎臓、膵臓系譜の分化誘導研究の最前線 (2015)
  • 著者名/発表者名: 居神 麻衣子、豊田 太郎、長船 健二.
  • 雑誌名: 実験医学増刊 巻: 33 ページ: 108-114
• [雑誌論文] iPS細胞研究の臨床への応用～腎臓領域を中心に～ (2015)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 雑誌名: 臨床病理 巻: 63 ページ: 265-273
• [雑誌論文] 多発性嚢胞腎 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松井 敏、長船 健二.
  • 雑誌名: 遺伝子医学MOOK27「iPS細胞と難病疾患―臨床・創薬応用研究の最新知見」 巻: なし ページ: 198-202
• [雑誌論文] Cell therapy for kidney injury: different options and mechanisms; Kidney progenitor cells. (2014)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 雑誌名: Nephron 巻: 126 号: 2 ページ: 64-64
  • DOI: 10.1159/000360668
  • 査読あり
• [雑誌論文] iPS細胞からの腎臓再生（中間中胚葉経路） (2014)
  • 著者名/発表者名: 末田 伸一、長船 健二.
  • 雑誌名: 腎と透析 巻: 不明
• [雑誌論文] ヒト腎臓再生への挑戦 (2014)
  • 著者名/発表者名: 人見浩史、長船健二.
  • 雑誌名: 生体の科学 巻: 65 ページ: 244-248
• [雑誌論文] iPS細胞への遺伝子導入時における適切なプロトコール、トラブル回避策 (2014)
  • 著者名/発表者名: 前 伸一、沖田 圭介、長船 健二.
  • 雑誌名: 遺伝子治療・診断の最先端技術と新しい医薬品・診断薬の開発 巻: 不明
• [雑誌論文] Efficient and rapid induction of human iPSCs/ESCs into nephrogenic intermediate mesoderm using small molecule-based differentiation methods. (2014)
  • 著者名/発表者名: Araoka T, Mae S, Kurose Y, Uesugi M, Ohta A, Yamanaka S, Osafune K.
  • 雑誌名: PLoS One 巻: 9(1) 号: 1 ページ: e84881-e84881
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0084881
  • 査読あり
• [雑誌論文] iPS細胞を用いた腎臓再生と腎疾患の病態解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 井上 達之、荒岡 利和、 長船 健二
  • 雑誌名: Annual Review 腎臓2014 巻: 1 ページ: 74-81
• [雑誌論文] iPS細胞を用いた腎臓再生研究の進展 (2014)
  • 著者名/発表者名: 笠原 朋子、前 伸一、長船 健二
  • 雑誌名: 医学のあゆみ 巻: 248(2) ページ: 157-158
• [雑誌論文] 多発性嚢胞腎 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 雑誌名: わかりやすい内科学 巻: 第4版 ページ: 889-891
• [雑誌論文] iPS細胞を用いた腎疾患治療 (2013)
  • 著者名/発表者名: 豊原 敬文、長船 健二
  • 雑誌名: 腎と透析 巻: 75 (6) ページ: 850-855
• [雑誌論文] Monitoring and robust induction of nephrogenic intermediate mesoder m from human pluripotent stem cells (2013)
  • 著者名/発表者名: Shin-Ichi Mae, Akemi Shono, Fumihiko Shiota, Tetsuhiko Yasuno, Masatoshi Kajiwara, Nanaka Gotoda-Nishimura, Sayaka Arai, Aiko Sato-Otubo, Taro Toyoda, Kazutoshi Takahashi, Naoki Nakayama, Chad A. Cowan, Takashi Aoi, Seishi Ogawa, Andrew P. McMahon, Shinya Yamanaka, Kenji Osafune
  • 雑誌名: Nature Communications 巻: 4:1367 号: 1 ページ: 1367-1367
  • DOI: 10.1038/ncomms2378
  • 査読あり
• [雑誌論文] iPS cell technology-based strategies for the treatment of diabetic nephropathy. (2012)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 雑誌名: Nihon Rinsho 巻: 70 ページ: 419-23
• [雑誌論文] iPS cell technology-based research for the treatment of diabetic nephropathy. (2012)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 雑誌名: Seminars in Nephrology 巻: 32 号: 5 ページ: 479-85
  • DOI: 10.1016/j.semnephrol.2012.07.011
  • 査読あり
• [学会発表] Screening for Novel Compounds Driving Renal Differentiation. (2014)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 学会等名: American Society of Nephrology. Kidney Week 2014
  • 発表場所: Pennsylvania Convention Center, Philadelphia, PA, USA
  • 年月日: 2014-11-11 – 2014-11-16
  • 招待講演
• [学会発表] iPS細胞を用いた腎再生研究の現状と展望 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 学会等名: 第44回日本腎臓学会西部学術大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場（兵庫）
  • 年月日: 2014-10-03 – 2014-10-04
  • 招待講演
• [学会発表] Directed differentiation of human iPSCs/ESCs into kidney lineages toward the development of regenerative therapy and disease modeling (2014)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 学会等名: 10th Annual Meeting of Korean Society of Stem Cell Research
  • 発表場所: Grand Hilton Hotel in Seoul, Korea
  • 年月日: 2014-08-28 – 2014-08-29
  • 招待講演
• [学会発表] 腎臓発生機構の解明と多能性幹細胞からの腎臓再生 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 学会等名: 第57回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
  • 年月日: 2014-07-04 – 2014-07-06
  • 招待講演
• [学会発表] 患者由来iPS細胞を用いた嚢胞性腎疾患の病態解析研究 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 学会等名: 第57回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
  • 年月日: 2014-07-04 – 2014-07-06
  • 招待講演
• [学会発表] iPS細胞を用いた腎細胞と腎組織の再生 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 学会等名: 第59回日本透析医学会学術集会・総会
  • 発表場所: 神戸ポートピア ホテル（兵庫）
  • 年月日: 2014-06-12 – 2014-06-15
  • 招待講演
• [学会発表] iPS細胞研究の臨床への応用～腎臓領域を中心に～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 学会等名: 日本生化学会北陸支部第32回大会
  • 発表場所: 富山大学杉谷キャンパス（富山）
  • 年月日: 2014-05-24
  • 招待講演
• [学会発表] Directed differentiation of kidney lineage cells from human iPSCs/ESCs (2014)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 学会等名: 14th Asian Pacific Congress of Nephrology
  • 発表場所: Shinagawa Prince Hotel, Tokyo
  • 年月日: 2014-05-14 – 2014-05-17
  • 招待講演
• [学会発表] 臨床応用を目指したiPS細胞から腎臓への分化誘導 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二.
  • 学会等名: 第102回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 神戸ポートピア ホテル（兵庫）
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-27
  • 招待講演
• [学会発表] Directed Differentiation of iPS Cells toward Kidney Fates. (2013)
  • 著者名/発表者名: Osafune K.
  • 学会等名: American Society of Nephrology. Kidney Week 2013
  • 発表場所: Georgia World Congress Center, Atlanta, GA.
  • 招待講演
• [学会発表] ヒトiPS細胞から三次元構造を有する後腎尿管芽への分化誘導法の確立 (2013)
  • 著者名/発表者名: 前 伸一, 豊田 太郎, 荒岡 利和, 塩田 文彦, 豊原 敬文, 笠原 朋子, 小川 誠司, 山中 伸弥, 長船 健二
  • 学会等名: 第56回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム（東京）
• [学会発表] ヒトiPS細胞から誘導された中間中胚葉の発生生物学的機能と分化機構の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 荒岡 利和, 豊原 敬文, 塩田 文彦, 前 伸一, 山中 伸弥, 長船 健二
  • 学会等名: 第56回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム（東京）
• [学会発表] ARPKD特異的iPS細胞の分化系を用いた腎嚢胞および肝線維症に対する新規疾患モデルの作製 (2013)
  • 著者名/発表者名: 笠原 朋子、前 伸一、近本 裕子、沖田 圭介、浅香 勲、才津 浩智、柳田 素子、服部 元史、長船 健二
  • 学会等名: 第56回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム（東京）
• [学会発表] iPS細胞技術を用いた腎疾患に対する再生医療と新規治療薬開発に向けた研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 学会等名: 第90回日本生理学会大会
  • 発表場所: タワーホール船堀（東京）
  • 招待講演
• [学会発表] 患者由来iPS細胞を用いた嚢胞性腎疾患の解決に向けた研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 学会等名: 第12回日本再生医療学会総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
  • 招待講演
• [学会発表] iPS細胞技術を用いたポドサイト再生とポドサイト関連疾患の病態解析に向けた研究 (2013)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 学会等名: 第86回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場（福岡）
  • 招待講演
• [学会発表] ヒトiPS細胞から三次元構造を有する後腎尿管芽への分化誘導法の確立 (2013)
  • 著者名/発表者名: 前 伸一、豊田 太郎、荒岡 利和、塩田 文彦、豊原 敬文、笠原 朋子、小川 誠司、山中 伸弥、長船 健二
  • 学会等名: 第12回日本再生医療学会総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
• [学会発表] Development of efficient induction methods from human iPSCs/ESCs into intermediate mesoderm by using low-molecular weight compounds. (2012)
  • 著者名/発表者名: Araoka T, Toyohara T, Shiota F, Mae SI, Kurose Y, Osafune K.
  • 学会等名: American Society of Nephrology. Kidney Week 2012
  • 発表場所: San Diego Convention Center, San Diego, CA
• [学会発表] iPS細胞を用いた腎臓再生と新規疾患モデルの作製 (2012)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 学会等名: 第47回日本小児腎臓病学会学術集会
  • 発表場所: 都市センターホテル（東京）
  • 招待講演
• [学会発表] Monitoring and robust induction of intermediate mesoderm from human iPSCs and ESCs. (2012)
  • 著者名/発表者名: Mae SI, Shono A, Shiota F, Yasuno T, Kajiwara M, Gotoda-Nishimura N, Arai S, Sato-Otubo A, Toyoda T, Takahashi K, Nakayama N, Cowan CA, Aoi T, Ogawa S, McMahon AP, Yamanaka S, Osafune K.
  • 学会等名: 10th Annual Meeting, International Society for Stem Cell Research
  • 発表場所: Pacifico Yokohama, Yokohama, Japan
• [学会発表] Development of efficient induction methods from human iPSCs/ESCs into intermediate mesoderm by using low-molecular weight compounds. (2012)
  • 著者名/発表者名: Araoka T, Toyohara T, Shiota F, Mae SI, Kurose Y, Ohta A, Yamanaka S, Osafune K.
  • 学会等名: 10th Annual Meeting, International Society for Stem Cell Research
  • 発表場所: Pacifico Yokohama, Yokohama, Japan
• [学会発表] 腎臓再生に向けたヒトiPS細胞から中間中胚葉への高効率分化誘導法の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 学会等名: 第55回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
  • 招待講演
• [学会発表] ヒトiPS細胞から腎構成細胞に分化しうる中間中胚葉への高効率分化誘導法の確立 (2012)
  • 著者名/発表者名: 前 伸一、庄野 朱美、塩田 文彦、小川 誠司、McMahon Andrew P.、山中 伸弥、長船 健二
  • 学会等名: 第55回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
• [学会発表] 低分子化合物を用いたヒトiPS細胞から中間中胚葉への高効率分化誘導法の開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 荒岡 利和、豊原 敬文、塩田 文彦、前 伸一、黒瀬 裕子、太田 章、山中 伸弥、長船 健二
  • 学会等名: 第55回日本腎臓学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川）
• [学会発表] ヒト多能性幹細胞から腎臓系譜に分化する中間中胚葉細胞の高効率な分化誘導法の確立 (2012)
  • 著者名/発表者名: 前 伸一、長船 健二
  • 学会等名: 日本組織培養学会第85回大会
  • 発表場所: 京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホール（京都）
• [図書] わかりやすい内科学 第4版 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長船 健二
  • 総ページ数: 2
  • 出版者: 文光堂
• [備考] ヒトiPS細胞を用いて腎臓の一部構造を再現 Nature Communicationsに掲載
  • URL: http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/130123-091704.html
• [産業財産権] 相同組換えにより遺伝子改変された多能性幹細胞の簡便な検出法 (2012)
  • 発明者名: 山中 伸弥、長船 健二
  • 権利者名: 山中 伸弥、長船 健二
  • 産業財産権種類: 特許
  • 出願年月日: 2012-09-20
  • 外国
• [産業財産権] ヒト多能性幹細胞から中間中胚葉細胞への分化誘導方法 (2012)
  • 発明者名: 長船 健二、荒岡 利和
  • 権利者名: 長船 健二、荒岡 利和
  • 産業財産権種類: 特許
  • 出願年月日: 2012-12-19
  • 外国