劇症１型糖尿病発症における自然免疫の役割と発症予防に関する研究

• 研究課題/領域番号: 24591321
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 代謝学
• 研究機関: 山梨大学
• 研究代表者: 會田 薫 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (50184015)
• 研究分担者: 小林 哲郎 公益財団法人冲中記念成人病研究所, 研究室, 研究員 (30113442)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2014年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2012年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: 劇症１型糖尿病 / 自然免疫 / ウイルス感染 / エンテロウイルス / 劇症1型糖尿病 / エンテロウィルス / ヘルペスウィルス / インターフェロンα / インターフェロンγ / プロテオミクス / ヘルペスウイルス

研究成果の概要

これまで我々は劇症１型糖尿病 (FT1D) 膵にエンテロウイルス蛋白の存在を証明してきた。本研究では、FT1D患者および非糖尿病患者の膵島においてプロテオミクス解析を行い、発現蛋白を網羅的に検討した。その結果、FT1D膵島に特異的に発現している蛋白 38種、非糖尿病膵島にのみ発現している蛋白 107種、両者に発現している蛋白 155種を同定した。これらの中には炎症性サイトカインによって誘導されるものが多く含まれており、β細胞の破壊と修復に関わる多くの免疫カスケードが判明した。これらは、FT1Dの病因がウイルス感染であることを強く示唆している。

研究成果

• [雑誌論文] 糖尿病診療でみんなが困る疑問を集めました。血糖コントロールがうまくいくコツ】 (第2章)外来診療の疑問 SPIDDM(緩徐進行1型糖尿病)の診断と治療は? (2015)
  • 著者名/発表者名: 小林 哲郎
  • 雑誌名: レジデントノート 巻: 16巻17号 ページ: 3166-3170
• [雑誌論文] Antibody-validated proteins in inflamed islets of fulminant type 1 diabetes profiled by laser-capture microdissection followed by mass spectrometry. (2014)
  • 著者名/発表者名: Nishida Y, Aida K, Kihara M, Kobayashi T.
  • 雑誌名: PLoS One. 巻: 9(10)
• [雑誌論文] Diagnostic criteria for acute-onset type 1 diabetes mellitus (2012): Report of the Committee of Japan Diabetes Society on the Research of Fulminant and Acute-onset Type 1 Diabetes Mellitus. (2014)
  • 著者名/発表者名: Kawasaki E, Maruyama T, Imagawa A, Awata T, Ikegami H, Uchigata Y, Osawa H, Kawabata Y, Kobayashi T, Shimada A, Shimizu I, Takahashi K, Nagata M, Makino H, Hanafusa T.
  • 雑誌名: J Diabetes Investig 巻: 12;5(1) ページ: 115-8
  • NAID: 120006986708
• [雑誌論文] Distinct cell clusters touching islet cells induce islet cell replication in association with over-expression of Regenerating Gene (REG) protein in fulminant type 1 diabetes. (2014)
  • 著者名/発表者名: Aida K, Saitoh S, Nishida Y, Yokota S, Ohno S, Mao X, Akiyama D, Tanaka S, Awata T, Shimada A, Oikawa Y, Shimura H, Furuya F, Takizawa S, Ichijo M, Ichijo S, Itakura J, Fujii H, Hashiguchi A, Takasawa S, Endo T, Kobayashi T.
  • 雑誌名: PLoS One. 巻: 9(4)
• [雑誌論文] 疾患REVIEW 1型糖尿病 成因、診断、予防と治療 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林 哲郎, 会田 薫, 田中 昌一郎
  • 雑誌名: SRL宝函 巻: 35巻1号 ページ: 26-36
• [雑誌論文] 日本先進糖尿病治療研究会によるCSIIおよびCGMに関するステートメント (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林 哲郎, 難波 光義, 黒田 暁生, 松久 宗英, 山田 研太郎, 今村 洋一, 金重 勝博, 浜口 朋也, 川村 智行, 佐藤 譲, 高橋 和眞, 丸山 太郎, 西村 理明, 勝野 朋幸, 楠 宜樹, 清水 一紀, 柳澤 克之, 粟田 卓也, 雨宮 伸, 日本先進糖尿病治療研究会
  • 雑誌名: 糖尿病 巻: 57巻6号 ページ: 403-415
  • NAID: 130004905446
• [雑誌論文] 理想的なインスリン治療とは? 1型糖尿病 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中 昌一郎, 小林 哲郎
  • 雑誌名: Diabetes Contemporary 巻: 1巻1号 ページ: 26-31
• [雑誌論文] 1型糖尿病の発症予防 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林 哲郎
  • 雑誌名: 内分泌・糖尿病・代謝内科 巻: 38巻3号 ページ: 265-268
  • NAID: 40020034749
• [雑誌論文] Ligand-bound thyroid hormone receptor contributes to reprogramming of pancreatic acinar cells into insulin-producing cells. (2013)
  • 著者名/発表者名: Furuya F, Shimura H, Asami K, Ichijo S, Takahashi K, Kaneshige M, Oikawa Y, Aida K, Endo T, Kobayashi T
  • 雑誌名: J Biol Chem 巻: 288 号: 22 ページ: 16155-16166
  • DOI: 10.1074/jbc.m112.438192
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pathophysiological mechanisms involving aggressive islet cell destruction in fulminant type 1 diabetes (2013)
  • 著者名/発表者名: Shoichiro TANAKA, Kaoru AIDA, Yoriko NISHIDA, Tetsuro KOBAYASHI
  • 雑誌名: Endocrine Journal 巻: 60(7) ページ: 837-845
  • NAID: 10031195751
  • 査読あり
• [雑誌論文] Reports of the Committee of the Japan Diabetes Society on the Research of Fulminant and Acute-onset Type 1 Diabetes Mellitus: New diagnostic criteria of fulminant type 1 diabetes mellitus (2012) (2012)
  • 著者名/発表者名: Akihisa Imagawa, et. al.,
  • 雑誌名: 糖尿病 巻: 55 ページ: 815-820
  • 査読あり
• [雑誌論文] High Frequency of HLA B62 in Fulminant Type 1 Diabetes with the Drug-Induced Hypersensitivity Syndrome (2012)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Onuma, et. al.,
  • 雑誌名: J Clin Endocrinol Metab 巻: 97 号: 12 ページ: E2277-E2281
  • DOI: 10.1210/jc.2012-2054
  • 査読あり
• [雑誌論文] Reports of the Committee of the Japan Diabetes Society on the Research of Fulminant and Acute-onset Type 1 Diabetes Mellitus: New diagnostic criteria of fulminant type 1 diabetes mellitus (2012) (2012)
  • 著者名/発表者名: Akihisa Imagawa, et. al.,
  • 雑誌名: Diabetology International 巻: 3(4) ページ: 179-183
  • 査読あり
• [雑誌論文] Prevalence and predictive factors of diabetes in hepatitis virus positive liver cirrhosis with fasting plasma glucose level of (2012)
  • 著者名/発表者名: Matsumoto N, et. al.,
  • 雑誌名: Hepatology Research 巻: 42(6) 号: 6 ページ: 558-63
  • DOI: 10.1111/j.1872-034x.2011.00957.x
  • 査読あり
• [学会発表] 劇症1型糖尿病の膵島内に存在するReg-1αを強発現する腺房細胞様細胞(ATLANTIS) (2014)
  • 著者名/発表者名: 会田 薫,齋藤 成, 西田 頼子, 横田 貞記, 大野 伸一, 茅 曉陽, 秋山 大一郎, 高沢 伸, 小林 哲郎
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-22 – 2014-05-24
• [学会発表] 低抗体価GAD抗体陽性やIA-2抗体単独陽性の2型糖尿病ではインスリン治療による膵β細胞保護効果が期待できる (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中 昌一郎, 小林 哲郎, 会田 薫
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-22 – 2014-05-24
• [学会発表] 1型糖尿病の成因 最先端研究はどこまで解明したか 緩徐進行1型糖尿病の成因と診断基準 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林 哲郎, 田中 昌一郎, 会田 薫
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-22 – 2014-05-24
• [学会発表] インスリン非依存GAD抗体陽性糖尿病におけるDPP-4阻害薬シタグリプチンの有効性の検討 SPAN-S(第2報) (2014)
  • 著者名/発表者名: 栗原 進, 波多野 雅子, 皆川 晃伸, 片山 茂裕, 島田 朗, 小林 哲郎, 風間 要一郎, 丹羽 正孝, 松田 昌文, 粟田 卓也
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-22 – 2014-05-24
• [学会発表] 日本人1型糖尿病の包括的データベースの構築と臨床研究への展開(TIDE-J)(第2報) (2014)
  • 著者名/発表者名: 梶尾 裕, 中條 大輔, 安田 和基, 春日 雅人, 花房 俊昭, 今川 彰久, 池上 博司, 大澤 春彦, 川崎 英二, 粟田 卓也, 高橋 和眞, 小林 哲郎, 島田 朗, 安田 尚史
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-22 – 2014-05-24
• [学会発表] 筋組織へのアミラーゼ遺伝子導入が1型糖尿病の病態に及ぼす影響の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中 昌一郎, 滝澤 壮一, 一條 昌志, 志村 浩己, 倭 英司, 宮崎 純一, 小林 哲郎
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-22 – 2014-05-24
• [学会発表] 劇症1型糖尿病膵島のプロテオミクス解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 西田 頼子, 會田 薫, 田中 昌一郎, 小林 哲郎
  • 学会等名: 第11回1型糖尿病研究会
  • 発表場所: 軽井沢プリンスホテル（長野県 軽井沢）
• [学会発表] 膵β細胞における小胞体ストレスは,IFN-γ産生を介してアポトーシスを誘導する (2013)
  • 著者名/発表者名: 一條 昌志, 志村 浩己, 古屋 文彦, 一條 沙耶花, 滝澤 壮一, 田中 昌一郎, 會田 薫, 遠藤 登代志, 小林 哲郎
  • 学会等名: 第56回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: ホテル日航熊本（熊本県熊本市）
• [学会発表] 劇症1型糖尿病膵島のプロテオミクス解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 西田 頼子, 會田 薫, 田中 昌一郎, 小林 哲郎
  • 学会等名: 第56回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: ホテル日航熊本（熊本県熊本市）
• [学会発表] 1型糖尿病の成因(緩徐進行1型糖尿病と劇症1型糖尿病) (2012)
  • 著者名/発表者名: 會田 薫、他
  • 学会等名: 第55回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 横浜