脂質の消化・吸収・蓄積を調節する新規統一的制御原理とその分子実体の解明

• 研究課題/領域番号: 24591355
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 代謝学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 田中 智洋 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20402894)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円); 2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2012年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
• キーワード: 脂質 / シグナル伝達 / プロテオーム

研究成果の概要

（１）beta Klothoノックアウトマウス（KO）や肝細胞特異的トランスジェニックマウスを用いた研究の結果、肝細胞に発現するbeta Klothoは、胆汁酸のみならず脂質・リポタンパク質代謝恒常性に必要かつ十分であった。（２）KOにおける体重減少と食餌性肥満への抵抗性は、肝臓や脂肪組織でのbeta Klotho発現レスキューによって消失しなかった。すなわち体重の制御には、肝臓・脂肪組織以外の臓器（中枢神経系など）におけるbeta Klothoが重要であることが示された。（３）KOは血漿アミノ酸濃度異常を呈したが、これは脂肪細胞におけるbeta Klotho発現レスキューで正常化した。

研究成果

• [雑誌論文] ＦＧＦ２１ (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 雑誌名: 医学のあゆみ（医歯薬出版） 巻: 250(9) ページ: 829-830
• [雑誌論文] 最新肥満症学－基礎・臨床研究の最前線－Ⅱ.肥満と肥満症基礎研究の進歩 レプチン抵抗性の概念と分子基礎 (2014)
  • 著者名/発表者名: 井上雅文、田中智洋
  • 雑誌名: 日本臨牀（日本臨牀社） 巻: 72(増刊4) ページ: 47-56
• [雑誌論文] Reduced renal α-Klotho expression in CKD patients and its effect on renal phosphate handling and vitamin D metabolism. (2014)
  • 著者名/発表者名: Sakan H, Nakatani K, Asai O, Imura A, Tanaka T, Yoshimoto S, Iwamoto N, Kurumatani N, Iwano M, Nabeshima Y, Konishi N, Saito Y.
  • 雑誌名: PLoS One. 巻: 9(1):e86301 号: 1 ページ: 1-1
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0086301
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Overexpression of Leptin Reduces the Ratio of Glycolytic to Oxidative Enzymatic Activities without Changing Muscle Fiber Types in Mouse Skeletal Muscle (2014)
  • 著者名/発表者名: S. Masuda, T. Tanaka, H. Masuzaki, K. Nakao, S. Taguchi
  • 雑誌名: Biol.Pharm.Bull. 巻: 37（１） ページ: 169-173
  • NAID: 130003382099
  • 査読あり
• [雑誌論文] 老化関連疾患におけるαKlothoの病態的意義と診断・治療への展望 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋、鍋島陽一
  • 雑誌名: 内分泌・糖尿病・代謝内科(科学評論社) 巻: 37(2) ページ: 148-155
• [雑誌論文] βKlothoによる代謝恒常性制御 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋, 鍋島陽一
  • 雑誌名: 実験医学(羊土社) 巻: Vol.31 No.5(増刊) ページ: 76-82
• [雑誌論文] Decreased renalα-Klotho expression in early diabetic nephropathy in humans and mice and its possible role in urinary calcium excretion (2012)
  • 著者名/発表者名: Asai O, Nakatani K, Tanaka T, Sakan H, Imura A, Yoshimoto S, Samejima K, Yamaguchi Y, Matsui M, Akai Y, Konishi N, Iwano M, Nabeshima Y, Saito Y
  • 雑誌名: Kidney Int 巻: 81(6) 号: 6 ページ: 539-47
  • DOI: 10.1038/ki.2011.423
  • 査読あり
• [雑誌論文] 心腎連関解明の新しい分子標的αKlotho (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋, 鍋島陽一
  • 雑誌名: Cardiovascular Frontier 巻: Vol.3 No.1 ページ: 30-37
• [学会発表] 脂質恒常性におけるβKlotho依存的胆汁酸制御の意義 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林加奈子, 田中智洋
  • 学会等名: 第4回Metabolism Scientific Forum
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-12-20
• [学会発表] Regulation of lipid homeostasis and body weight by tissue-specific functions of βKlotho(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: T Tanaka, K Kobayashi, M Washida, Y Nabeshima
  • 学会等名: 第37回 日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2014-11-26
• [学会発表] 食事誘導性肥満の発症におけるリノール酸の効果(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: 井上雅文、田中智洋、園山拓洋、中尾一和
  • 学会等名: 第37回 日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2014-11-25
• [学会発表] Hepatocyte βKlotho Regulates Lipid Homeostasis but not Body Weight in Mice(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: T Tanaka, K Kobayashi, M Washida, Y Nabeshima
  • 学会等名: International Congress of obesity
  • 発表場所: Boston
  • 年月日: 2014-11-04 – 2014-11-06
• [学会発表] 体重と脂質恒常性におけるβ-Klotho依存性胆汁酸制御の意義 (2014)
  • 著者名/発表者名: 小林加奈子、田中智洋、鷲田美和、鍋島陽一
  • 学会等名: 第35回日本肥満学会
  • 発表場所: 宮崎
  • 年月日: 2014-10-24
• [学会発表] 高脂肪食負荷における食欲制御機構破綻のメカニズム解明の試み(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: 園山拓洋、田中智洋、沢田 啓、井上雅文、荻野陽平、Guo Tingting、中尾一和
  • 学会等名: 第35回 日本肥満学会
  • 発表場所: 宮崎
  • 年月日: 2014-10-24
• [学会発表] Transcriptome Analysis of Arcuate Nucleus from Mice Fed a High-Fat Diet(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: T Sonoyama, T Tanaka, H Sawada, M Inoue, Y Ogino, T Guo, K Nakao
  • 学会等名: 第3回 生命医薬情報学連合大会(IIBMP2014)
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2014-10-02
• [学会発表] 肝細胞のβKlothoによる血漿脂質の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 生理学研究所研究会 臓器相関による生体制御システムとその変容の仕組み
  • 発表場所: 岡崎市
  • 年月日: 2014-09-28
• [学会発表] Liver-dependent and –independent functions of βKlotho regulate lipid homeostasis and body weight in mice (2014)
  • 著者名/発表者名: T Tanaka
  • 学会等名: The Conference on Bioactive Peptides for Cell-Cell Communication 2014
  • 発表場所: Kyoto
  • 年月日: 2014-09-12
• [学会発表] Transcriptome analysis of arcuate nucleus from mice fed a high-fat diet(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: T Sonoyama, T Tanaka, M Inoue, Y Ogino, T Guo, K Nakao
  • 学会等名: The Conference on Bioactive Peptides for Cell-Cell Communication 2014
  • 発表場所: Kyoto
  • 年月日: 2014-09-10 – 2014-09-12
• [学会発表] Contribution of dietary linoleic acid intake to the pathogenesis of obesity;in vivo evidence in mice and potential mechanisms(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: M Inoue, T Tanaka, T Sonoyama, K Nakao
  • 学会等名: The Conference on Bioactive Peptides for Cell-Cell Communication 2014
  • 発表場所: Kyoto
  • 年月日: 2014-09-10 – 2014-09-12
• [学会発表] 動物個体の代謝研究への挑戦 －統合オミックスによる物質の流れの生理学を目指して (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 成人病の病因・病態の解明に関する研究助成 第20回研究発表会(TMFC)
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-07-12
• [学会発表] 高脂肪食負荷による食欲制御機構破綻のメカニズム解明の試み～トランスクリプトーム解析を中心として～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 園山拓洋、田中智洋、沢田啓、井上雅文、河野裕翔、中尾一和
  • 学会等名: 第32回 内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 山梨
  • 年月日: 2014-07-11
• [学会発表] 食餌誘導性肥満の発症におけるリノール酸の効果(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: 井上雅文、田中智洋、園山拓洋、中尾一和
  • 学会等名: 第32回 内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 山梨
  • 年月日: 2014-07-11
• [学会発表] コレステロール合成とトリグリセライド合成のトレードオフ －コレステロールクリアランスの亢進モデル、βKlothoノックアウトマウスの解析(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋、小林加奈子、鷲田美和、鍋島陽一
  • 学会等名: 第32回 内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 山梨
  • 年月日: 2014-07-11
• [学会発表] Distinct Roles of Intra-and Extrahepatic β-Klotho in Regulating Plasma Triglyceride Leve and Body Weight in Micel (2014)
  • 著者名/発表者名: K Kobayashi, T Tanaka, Y Nabeshima
  • 学会等名: International Congress of Endocrinology
  • 発表場所: Chicago
  • 年月日: 2014-06-22
• [学会発表] Aging Science Update －βKlothoによる栄養代謝恒常性の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 第56回老年医学会学術集会 Aging Science Forum
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2014-06-12
• [学会発表] 高脂肪食負荷マウスの視床下部弓状核のトランスクリプトーム解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 園山拓洋、田中智洋、沢田啓、井上雅文、河野裕翔、中尾一和
  • 学会等名: 第57回日本糖尿病学会年次学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2014-05-24
• [学会発表] 高脂肪食負荷マウス視床下部弓状核のトランスクリプトーム解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 園山拓洋、田中智洋、沢田啓、井上雅文、城孝尚、河野裕翔、中尾一和
  • 学会等名: 第87回日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2014-04-26
• [学会発表] 摂食中枢におけるFGF15と受容体構成分子FGFR4・βKlothoの発現解析(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋、河野裕翔、園山拓洋、井上雅文、城孝尚、鍋島陽一、中尾一和
  • 学会等名: 第87回 日本内分泌学会学術総会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2014-04-24
• [学会発表] 胆汁酸合成制御による血清トリグリセライド低下治療の可能性－βKlothoノックアウトマウスの解析から(ﾎﾟｽﾀｰ) (2014)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋、小林加奈子、鷲田美和、鍋島陽一
  • 学会等名: 第51回 日本臨床分子医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2014-04-11
• [学会発表] A combination of dietary fat and nicotine administration enhances endocannabinoid CB1 receptor expression in hypothalamic nuclei in mice (ポスター) (2013)
  • 著者名/発表者名: T.Tanaka, H Masuzaki, K Hosoda, K Nakao
  • 学会等名: International Congress of Obesity
  • 発表場所: Atlanta
• [学会発表] アルブミンプロモーターを用いたβ-klothoトランスジェニックマウスの作製と表現型の解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 小林加奈子、田中智洋、鍋島陽一
  • 学会等名: 第30回内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 福一コンベンションホール麗峰（群馬）
• [学会発表] A trade-off between cholesterol and triglyceride biosynthesis - a study using βklotho knockout ＆ transgenic mice (ポスター)
  • 著者名/発表者名: T.Tanaka, K.Kobayashi, M.Washida, Y.Nabeshima
  • 学会等名: Keystone Symposia
  • 発表場所: Dublin
• [学会発表] α- and β-Klothos in health and diseases
  • 著者名/発表者名: Ryota Maeda, Yoko Nabeshima, Kanako Kobayashi, Tomohiro Tanaka, Akihiro Imura, Yo-ichi Nabeshima
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸市
• [学会発表] 脂肪細胞の栄養因子センサーについて
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 生理学研究所研究会 細胞センサーの分子機構・相互関連・ネットワーク研究会
  • 発表場所: 岡崎市
• [学会発表] マウス視床下部におけるFGF15・FGF受容体の発現解析
  • 著者名/発表者名: 河野裕翔、田中智洋、園山拓洋、井上雅文、城孝尚、中尾一和
  • 学会等名: 第34回日本肥満学会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 血中脂質レベルと体重の制御における肝臓・肝臓外のβ-Klothoの役割
  • 著者名/発表者名: 小林加奈子、田中智洋、鍋島陽一
  • 学会等名: 第34回日本肥満学会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] βKlothoによる血清脂質と体重の制御
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 成人病の病因・病態の解明に関する研究助成 第19回研究発表会(TMFC)
  • 発表場所: 大阪
• [学会発表] ベータクロトーによる代謝制御の全貌解明を目指して
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 第1回 AAA (Academy of Aging and Cardiovascular-Diabetes Research)
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 生活習慣病におけるβKlothoの意義 －脂質代謝に着目した新たな展開－
  • 著者名/発表者名: 田中智洋 鍋島陽一
  • 学会等名: 第14回 糖尿病と生活習慣病治療研究会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] Na,K-ATPase活性を指標とした3T3-L1脂肪細胞の栄養分子応答性に関する検討(ポスター)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋、小林加奈子、鷲田美和、伊村明浩、鍋島陽一
  • 学会等名: 第31回 内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 大分
• [学会発表] 血中脂質レベル・体重の制御における肝臓・肝臓外のβ-Klothoの役割 (ポスター)
  • 著者名/発表者名: 小林加奈子、田中智洋、鍋島陽一
  • 学会等名: 第31回 内分泌代謝学サマーセミナー
  • 発表場所: 大分
• [学会発表] 脂肪細胞におけるβKlotho機能の探索
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: THE 4th Brainstorming Medical Conference
  • 発表場所: 泉ガーデン（東京）
• [学会発表] βKlothoによる栄養代謝制御の全貌解明を目指して
  • 著者名/発表者名: 田中智洋
  • 学会等名: 第22回糖尿病セミナーUP-TO-DATE
  • 発表場所: 岡山コンベンションセンター
  • 招待講演
• [学会発表] 3T3-L1脂肪細胞の栄養分子応答性に関する検討 (ポスター)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋、小林加奈子、鷲田美和、伊村明浩、鍋島陽一
  • 学会等名: 第33回日本肥満学会
  • 発表場所: ホテルグランヴィア京都
• [図書] 最新内分泌代謝学 第７章 肥満症とやせ 摂食調節 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋（分担執筆）
  • 総ページ数: 1004
  • 出版者: 診断と治療社
• [図書] レプチンのトランスレーショナルサイエンス メタボリックシンドロームの治療戦略 第5章 レプチンのトランスレーショナルサイエンス－レプチン実用化に向けて－1)レプチンの発見―意義とその特徴 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中智洋（分担執筆）
  • 総ページ数: 194
  • 出版者: 診断と治療社