配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2013年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2012年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
研究概要 |
(背景と目的)乾癬はTh1,Th17主体の慢性皮膚炎症疾患である。糖脂質ガングリオシドは免疫調節作用を有するため、近年悪性腫瘍,アレルギー疾患の治療に活用されつつある。本研究では、各種ガングリオシドが、乾癬の発症を抑制し、治療薬として有用であることを検証する。 (方法)培養表皮ケラチノサイトの各種ガングリオシドを添加し、Th1/Th17系ケモカインの産生を抑制するかを検討する。次に、イミキモド塗布により誘導される乾癬モデルマウスにガングリオシドを腹腔内投与し、乾癬様皮膚炎の発症を抑制するかを検討する。 (結果)1.ガングリオシドGM1,GM2,GD1a,GD3,GT1bはケラチノサイトにおいてIL-17,TNF-alpha,IFN-gammaに誘導されるCXCL8,CXCL10,CCL20,human-beta-defensin-2の蛋白放出とmRNA発現を抑制し、これらの産生にかかわる転写因子STAT1,STAT3の転写活性とチロシンリン酸化を抑制した。 2.GT1bの腹腔内投与により、乾癬モデルマウス皮膚の鱗屑の増強は抑制され、皮膚のIL-17A,IL-17F,IL-22,IL-12p19,IL-12p40,TNF-alpha,CXCL1,DEFB4のmRNAレベルは低下した。 (意義)ガングリオシドGM1,GM2,GD1a,GD3,GT1bはTh1/Th17系のサイトカイン/ケモカイン、抗菌ペプチドの発現を抑制することにより、皮膚炎症を抑制し、乾癬の発症を抑制すると考えられ、乾癬の治療薬として有用であることが期待される。
|