研究課題
基盤研究(C)
78例の摂食障害の治療や臨床評価を求めて来院した女性患者を対象に、文書にて研究参加の同意を得た後、双極性障害のスクリーニング用紙であるMood Disorder Questionnaire (MDQ)日本語版とBipolar Spectrum Diagnostic Scale (BSDS)日本語版を施行し、その後に半構造化面接により気分障害と境界性パーソナリティ障害を診断し、MDQ、BSDSの双極性障害だけでなく境界性パーソナリティ障害のスクリーニング用紙としての有用性をReceiver Operating Characteristic analysisによるArea Under the Curve (AUC)によって検討した。その結果、半構造化面接により15例(19%)が双極II型障害、12例 (15%)が境界性パーソナリティ障害と診断された。MDQとBSDSのスクリーニングとしての有用性を検討するためにAUCを計算すると、双極II型障害に対しては0.78 (MDQ)、0.78 (BDSD)、境界性パーソナリティ障害に対しては0.75 (MDQ)、0.79 (BSDS)であった。 MDQやBSDSは確かに双極性障害のスクリーニングとして有用であったが、同程度に境界性パーソナリティ障害もスクリーニング可能であり、その使用には注意を要すると思われた。また、また、双極性障害と境界性パーソナリティ障害の症候学的な類似性が浮かび上がり、今後、さらなる検討が必要と考えられた。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)
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