滑膜間葉系幹細胞に着目したパールカンによる変形性膝関節症の骨棘形成制御

• 研究課題/領域番号: 24592281
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 整形外科学
• 研究機関: 順天堂大学
• 研究代表者: 石島 旨章 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70365576)
• 研究分担者: 平澤 恵理 順天堂大学大学院, 医学研究科・老人性疾患病態・治療研究センター, 先任准教授 (50245718)
• 連携研究者: 関矢 一郎 東京医科歯科大学大学院, 整形外科 軟骨再生学, 教授 (10345291)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円); 2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2013年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円); 2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: 変形性膝関節症 / パールカン / 滑膜間葉系細胞 / 骨棘 / 滑膜 / 間葉系幹細胞 / 変形性関節症

研究成果の概要

変形性膝関節症(膝OA)の病態の一つである骨棘は,関節軟骨近傍の滑膜に存在する間葉系細胞(SMCs)が軟骨分化し,内軟骨性骨化と同様の過程を経て骨に置換される. パールカンは,軟骨や滑膜の細胞外基質に存在するヘパラン硫酸プロテオグリカンであり,軟骨分化に必須の分子である.
本研究では,関節内ではパールカンが滑膜にのみ発現し軟骨には発現しないマウスは,誘導した膝OAの骨棘が形成の初期段階から抑制されることをin vivoにて示し,滑膜のパールカンが骨棘形成に促進的に機能し,その機能制御による骨棘形成制御の可能性を示した.さらにその機序の解析のため,マウス膝滑膜の初代培養法を確立した.

研究成果

• [雑誌論文] Synovial perlecan is required for osteophyte formation in knee osteoarthritis (2013)
  • 著者名/発表者名: Kaneko H, Ishijima M, Futami I, Ichikawa N, Yamada Y, Kurosawa H, Kaneko K, Arikawa-Hirasawa E
  • 雑誌名: Matrix Biol 巻: 32 号: 3-4 ページ: 178-187
  • DOI: 10.1016/j.matbio.2013.01.004
  • 査読あり
• [雑誌論文] Perlecan modulates VEGF signaling and is essential for vascularization in endochondral bone formation. (2012)
  • 著者名/発表者名: Ishijima M
  • 雑誌名: Matrix Biol. 巻: 31(4) 号: 4 ページ: 234-45
  • DOI: 10.1016/j.matbio.2012.02.006
  • 査読あり
• [雑誌論文] Isolation and characterization of multipotential mesenchymal cells from the mouse synovium. (2012)
  • 著者名/発表者名: Futami I
  • 雑誌名: PLoS One. 巻: 7(9) 号: 9 ページ: e45517-e45517
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0045517
  • 査読あり
• [学会発表] パールカンはSOX9遺伝子発現制御を介して滑膜間葉系細胞の軟骨分化誘導を制御する (2015)
  • 著者名/発表者名: 定月亮，石島旨章，金子晴香，羽田晋之介，木下真由子，金子和夫，平澤恵理
  • 学会等名: 第47回日本結合組織学会学術大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2015-05-15 – 2015-05-16
• [学会発表] パールカンによる滑膜間葉系細胞の維持ならびに分化誘導の制御 (2014)
  • 著者名/発表者名: 定月 亮, 石島 旨章, 金子 晴香, 二見 一平, 劉 立足, Yusup Anwarjan, 羽田 晋之介, 木下 真由子, Goldring Mary B., Yamada Yoshihiko, 平澤 恵理, 金子 和夫
  • 学会等名: 第29回日本整形外科学会基礎学術集会
  • 発表場所: 鹿児島
  • 年月日: 2014-10-09
• [学会発表] Role of perlecan in chondrogenic, osteogenic and adipogenic differentiation of synovial mesenchymal calls (2014)
  • 著者名/発表者名: R. Sadatsuki, H. Kaneko, I. Futami, S. Hada, K. L. Culley, M. Otero, C. Dragomir, M. Kinoshita, M.B. Goldring, Y. Yamada, E. Arikawa-Hirasawa, K. Kaneko, M. Ishijima
  • 学会等名: 2014Osteoarthritis Research Society International
  • 発表場所: パリ
  • 年月日: 2014-04-24 – 2014-04-27