研究課題
基盤研究(C)
昨年度の実施状況報告書(F-7-1)の「今後の研究の推進方策等」の項目に記載したように最近の研究の進展により骨格筋を含めた多くの組織、器官の発生、再生の調節や疾患の発症機序にmicroRNAやエピジェネシスによる調節が重要な役割を果たしていることが明らかになってきている。このことからサルコペニアの発症機序にもmicroRNAやエピジェネシスによる調節が関与している可能性がある。本研究の最終目的であるサルコペニアの発症抑制法の開発を推進するためにはmicroRNAやエピジェネシスによる調節機序を明らかにする必要があると考えられる。よって、本年度も昨年度に引続きC2C12培養筋芽細胞を用いてmicroRNAの機能を抑制する条件の詳細を検討するとともに、老化モデルマウスを用いてサルコペニアとオートファジーの関係について検討を行った。1.2nMのMirvana inhibitorで処理したC2C12筋芽細胞の増殖はNegative controlで処理したものと比較して、その増殖は培養開始後2日目以降ほぼ100%抑制された。これに対して0.4および0.8nMの濃度のinhibitorで処理したC2C12筋芽細胞の増殖はNegative controlで処理したものと比較して統計学的な有意差は認められなかった。老化モデルマウスの咬筋、舌筋において、LC3抗体により染色されたオートファゴソーム数は野生型マウスと比較して増加していた。しかし、腓腹筋には老化モデルマウスと野生型マウスの間に顕著な差は観察されなかった。以上の結果および昨年の結果を合わせて、inhibitorによるmiRNA機能抑制実験の条件の詳細はほぼ確立されたと思われる。また、咬筋、舌筋の老化によるサルコペニアはオートファジーと関係していることが示唆された。
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