研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究ではまず、薬剤処理により行動異常を生じたフグ仔魚では、中脳視蓋のサイズが特異的に減少することが明らかになった。このことは、孵化直後の遊泳行動発現には視蓋領域の発生が重要であることを示唆している。さらに、アフリカツメガエルでは神経ガイド分子slitとRoboのモルフォリノ処理によって初期神経回路の一つである後交連が特異的に消失し、それらの個体では遊泳行動に異常が見られた。これらの遺伝子はヤツメウナギ胚でも確認されたことから、特定の神経ガイド分子により形成される初期神経回路は孵化後の遊泳行動の発現に重要であり、その仕組みは脊椎動物の進化の初期段階で確立された可能性が示唆された。
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