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強迫性障害の神経回路の電気生理学的特性

研究課題

研究課題/領域番号 24650211
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

青崎 敏彦  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 研究所, 研究部長 (70221033)

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 中途終了 (2012年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2012年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード強迫性障害 / 線条体 / 常同行動 / 長期増強 / ストリオソーム / 興奮性シナプス後電流 / パッチクランプ
研究概要

線条体は行動の「動機づけ」に関わる黒質緻密部のドーパミンニューロンに直接相互に連絡するストリオソームと呼ばれるコンパートメントと、行動の「実行」に関わるマトリックスという名のコンパートメントからなる。強迫性障害(OCD)に関わるOCD回路は近年線条体のストリオソームというコンパートメントを重要な中継点とすることが明らかになってきた。ストリオソームの活動の異常な上昇は統合失調症やOCDに類似した「常同行動」を示すようになる。線条体のストリオソームからの生理学的な記録はチロシンヒドロキシラーゼを持つ細胞をGFPで光らせたマウス脳の切片を用いれば蛍光顕微鏡下に同定できるので可能である。本研究は、メタンフェタミン投与により作成したOCDモデルマウスの線条体ストリオソームからwhole-cellパッチクランプ法でストリオソームのシナプス可塑性を記録し、OCDではどのような生理学的変化が起こっているのかを明らかにし、これにより、OCDの病態生理と治療の可能性を探ることを目的とした。
1週間にわたるメタンフェタミンの投与はマウスに明らかな常同行動を引き起こし、線条体ストリオソームの投射ニューロンにc-fosの発現の増加、マトリックスにc-fosの発現の低下を来した。mEPSCはコントロール群ではその大きさに違いはなかったが、頻度はストリオソームで有意に低かった。メタンフェタミンの慢性投与によって常同行動を発現したマウスの線条体mEPSCはストリオソームで大きさがコントロール群より大きい傾向が、逆にマトリックスではコントロール群より小さい傾向が見られた。頻度は両者とも変化はなかった。これらのことは、常同行動を発現した状態では、線条体ストリオソームにおいては興奮性入力の長期増強が、マトリックスにおいては長期抑圧が起こっている可能性を示すものである。
この研究は主任研究者の定年退職により、1年で終了となった。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Imbalanced suppression of excitatory and inhibitory synaptic transmission onto mouse striatal projection neurons during start of anesthesia induction with sevoflurane in vitro.2012

    • 著者名/発表者名
      Ose, Y., Miura, M., Inoue, R., Andou, N., Aosaki, T., Nishimura, K.
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience

      巻: 35 号: 9 ページ: 1396-1405

    • DOI

      10.1111/j.1460-9568.2012.08065.x

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] パーキンソン病におけるコリン作動性ニューロン2012

    • 著者名/発表者名
      三浦正巳、井上律子、青崎敏彦
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience

      巻: 30(6) ページ: 697-699

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] 線条体の徴小興奮性シナプス後電流におけるアンフェタミン投与の持続効果(Long-lasting effects of chronic amphetamine treatment on miniature EPSCs in the mouse striatum.)2013

    • 著者名/発表者名
      井上律子、三浦正巳、青崎敏彦
    • 学会等名
      第90回日本生理学会大会
    • 発表場所
      東京都・江戸川区
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2019-07-29  

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