研究成果の概要 |
リンパネットワークは転移機序と密接に関与すると報告されるが, その構造や機能は十分に明らかにされていない. 本研究では, ヒトのリンパ節と同等の大きさを有するリンパ節腫脹マウスMHX10/Mo-lpr /lpr を使用し, 腸骨下リンパ節から腋窩リンパ節に向うリンパ管の形態学的な特徴やリンパ管を介した転移誘導の特性を実験的に明らかにした. また, 腸骨下リンパ節と腋窩リンパ節との圧力差に起因して発生するリンパ液の流動を理論的に解明した. 本研究成果は今後のリンパ行性転移の作用機序の解明やリンパ行性薬剤送達法の開発につながるものと期待される.
|