研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究は、がん細胞分泌ナノベシクル(Exosome)上の新規バイオマーカーを探索・同定することにより、がんの早期診断・悪性度 診断・治療薬決定診断を可能とする革新的診断法の開発に挑戦するものである。本申請研究では、細胞から分泌・放出されることが近年明らかになってきた約百ナノメートル径の小胞である"Exosome"に着目し、Exosomeに含まれるがんマーカータンパク質にフォーカスした新規プロテオミクス解析を試みた。超遠心法により、培養がん細胞からexosomeを回収し、電子顕微鏡観察、動的光散乱法による粒子径測定、マーカーとされるテトラスパンニン分子の発現解析を行った。その結果、確かにexosomeが高純度で回収できていることが確認できた。さらに、exosomeからたんぱく質を回収し、質量分析法により発現たんぱく質を解析した。その結果、複数のがん関連膜タンパク質が同定できた。以上の検討から、がん細胞分泌exosome上には、がん関連膜たんぱく質などが含まれることが判明した。今後は、がん組織から分泌されるexosomeを血液中から効率よく回収し、そのマーカーたんぱく質解析できるかどうかを調べ、診断法への応用の可能性を検証する予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (9件)
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