研究課題/領域番号 |
24651020
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
長島 佳菜 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 研究員 (90426289)
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研究分担者 |
西戸 裕嗣 岡山理科大学, 地球環境科学部, 教授 (30140487)
長田 和雄 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (80252295)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2013年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ダスト / カソードルミネッセンス / 石英 / タクラマカン砂漠 / ゴビ砂漠 |
研究概要 |
これまでのダスト供給源推定法は、分析に多くの量(数mg~数100mg)を必要とするため、極微量の風送ダスト試料に対して、用いることが出来なかった。そこで本研究は、カソードルミネッセンス(CL)分析を利用した、個別石英粒子の供給源推定法の確立を目的としている。 タクラマカン砂漠、ゴビ砂漠、中国北部の砂漠(Mu Us, Hobq砂漠等)表層の砂泥試料、更にチベット北縁・Kunlun山脈のレス試料について、20μm以下の細粒の石英粒子(一部粗粒も含む)を選び、岡山理科大学でCL分析を行った。得られたCLは、石英粒子毎に差が大きいものの、砂漠毎に特徴的なスペクトル形を示した。そこでその特性を明らかにするため、得られたCLスペクトルをピークの中心位置(ev)や半値幅が既知である複数のピーク(正規分布)へ分離し、スペクトルを構成するピーク(それぞれ1つもしくは複数の石英の構造欠陥・不純物元素に対応)と強度のデータを抽出した。その結果、全てのCLスペクトルが6つのピークに分離されることが分かった。各ピークの相対強度は、大きな標準偏差を持つものの、砂漠による共通の特徴をいくつか示した。例えば、タクラマカン砂漠およびKunlun山脈の試料は、1.7 eV付近のピークの相対強度が高く、このピークを形成する石英中のFe3+中心の存在が、タクラマカン砂漠起源の石英を特徴づけている可能性が高い。一方、こうした結果を日本に運ばれるダストの供給源推定に応用するため、鳥取乾燥地研究センターと名古屋大学において、湿性/乾性沈着ダストの採取を行った。今後は、CLによる供給源推定の精度を上げ、得られた試料を用いて、CL分析による供給源推定と、衛星・地上気象観測データ、およびモデル実験から予測される供給源との比較を行い、手法の有用性の検証を進めたい。
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