研究概要 |
本研究では,情緒障害児短期治療施設の被虐待児童を対象とした動物介在療法(ドッグプログラム)を愛着形成という側面から臨床的に検討した。ドッグプログラム前後において児童の情緒と行動の様相を比較した。 結果,本来の施設側の治療に加えてドッグプログラムを行った介入群の児童らと施設側の治療のみの介入無群の児童らとの群間比較で, 児童らの愛着形成を阻害する解離症状の数値は,介入群がドッグプログラム前後で有意な差を認めた。犬との安全な皮膚接触を通した触れ合いを含むドッグプログラム(DOG-P)が,被虐待児童らの解離された感覚を統合し,必要な愛着形成を促進することが示唆された。
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