研究課題
挑戦的萌芽研究
三重県の中部において,鈴鹿おろしの風上側から風下側にかけての大気の水平鉛直断面構造を描くため「同時複数ラジオゾンデ観測」を行った.この観測は風上側と風下側の観測点の間の距離が約35kmの狭域で実施され,GPSラジオゾンデを取り付けたバルーンを卓越風に沿った4地点の観測点で同時に放球するという新しい観測方法である.「同時複数ラジオゾンデ観測」は大気場の鉛直構造の細部を観測することができる.この観測によって強い西風に伴う典型的な鈴鹿おろしが観測された.鈴鹿山脈を越えて波が通過していくとともに等温位線の水平パターンは下方向に湾曲していた.この種類の強風域は山の斜面の風下側に沿って位置していた.
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