研究課題/領域番号 |
24655213
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子・繊維材料
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
浦上 忠 関西大学, 先端科学技術推進機構, 研究員 (80067701)
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研究分担者 |
白岩 正 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (10067746)
矢島 辰雄 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (40434823)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2014年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2013年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | バイオエタノール / 温度差制御気化浸透法 / 多孔質高分子膜 / エタノール選択透過濃縮 / 架橋ポリジメチルシロキサン / 親水性膜 / 有機溶媒脱水 / 透過分離機構 / 架橋ポリジメチルシロキサン膜 |
研究概要 |
廃棄セルロース系繊維をバイオ発酵して得られる希薄エタノール水溶液(約10wt%)を膜分離技術でエタノールを選択的透過濃縮する高分子膜をポリジメチールシロキサン(PDMS)とテトラエトキシシラン(TEOS)から成るPDMS/TEOS架橋膜を成膜条件を種々変えて成膜した。得られたPDMS/TEOS膜を我々が開発した温度差制御気化浸透法(TDEV)法に適用し、エタノール濃縮性能を種々の透過条件下で検討した結果、PDMS濃度30wt%、PDMS/TEOSモル比0.5から成膜した膜を10wt%エタノール水溶液 (40oC) を供給液にし、膜周辺温度を0oCとしたTDEV法に適用した時、透過速度1.2kg/m2h、透過液中エタノール濃度63wt%の結果を得た。また、63wt%の透過液を供給液にし、同一透過条件下で透過分離特性を検討すると、透過速度3.5kg/m2h、透過液濃度80wt%の結果を得、PDMS/TEOS膜をTDEV法に適用することは意義深いことを確認した。 一方、上記のPDMS/TEOS膜はエタノール選択透過性を示す疎水性膜であるが、有機溶媒中から微量の水を脱水除去するには親水性膜が有効である。そこで、親水性膜の代表的な膜としてキトサン膜に着目し、多孔質キトサン膜によるジメチルスルホオキシド(DMSO)中の脱水除去をTDEV法で検討した。この場合には、高い透過速度で水がキトサン膜を選択的に透過して除去され、透過セル系内に脱水されたDMSOが残る。上述の疎水性膜によるエタノールの選択的透過濃縮と親水性膜による脱水除去のTDEV法での透過分離機構の解明から、混合溶液中の各成分分子の氷点と膜との親和性の相違を考慮することで、どのような混合物であっても高い透過速度で分離が可能であることを明らかにできた。
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