岩盤を掘削するには、主として発破や機械的な方法が用いられるが、これらは振動等による周辺環境への影響などの問題があり、現場によってはより制御された掘削技術が求められている。この問題を解決する手法の1つとして、高電圧を用いた岩石の破壊技術が研究されているが、有効な手法には至っていない。そこで、近年発明された導電性を付与されたセラミックス材料をグラウト材としてあらかじめ岩盤中に圧入し、通電する経路を確定してから高電圧を印加することで岩盤を制御下で破砕する手法の実現性を検討した。その結果、グラウト材として利用する材料の新しい製造プロセスを見いだし、提案する手法の実現に向けた1つの課題が解決した。
|