研究課題
挑戦的萌芽研究
われわれの味覚は摂食・栄養状態によって変化する。この生理現象については、近年のいくつかの研究報告によって、摂食行動の制御に働くホルモン・低分子のいくつかが、味受容細胞に直接作用して、味覚感受性を修飾・変化させていることが明らかになってきたが、不詳な点が多く残っている。本研究は、行動生理学的解析によって、絶食時と自由摂食時では一部の味物質に対する感受性が変化することを示唆した。また、この両者では、味蕾細胞における遺伝子発現プロファイルに差があることを示唆した。以上のことから、食餌摂取の有無が味受容器の遺伝子変化を介して、味覚感受性を変化させる機構が存在することが示唆された。
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