研究課題/領域番号 |
24659290
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
石川 慎一 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00444662)
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研究分担者 |
溝渕 知司 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70311800)
西江 宏行 岡山大学, 大学病院, 助教 (20379788)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2013年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2012年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 超音波 / 脊柱管 / 内視鏡 / 慢性痛 / 腰椎椎間板ヘルニア / 低侵襲 / 神経ブロック / 痛み |
研究実績の概要 |
我々の研究は,脊柱間近傍で超音波プローブを非観血的に用いて低侵襲の脊椎関連疾患の診断や治療補助を行う可能性を探索することであった。 (1)既存製品をファントムに用いて検討した。超音波プローブA:血管内超音波デバイス,プローブB:中心循環系血管内超音波カテーテルデバイスを用いた。各製品の直径は,A:3.2Fr (1.07 mm),B:8Fr (2.8 mm)であった。製品Aは,細径だが視認性は深度1.5 cm以下であり,脊柱間内硬膜外腔での操作が期待できた。製品Bは,深度10 cmでも良好な視認性が得られたが,脊柱管外から手術器具経由での脊柱管近傍の観察が可能と思われた。 (2)既存製品と手術器具の関連性を検討した。製品C:硬膜外内視鏡,製品D:ラジオ波経皮的椎間板髄核摘出術キットとの適合性を検討した。製品Cは内視鏡内径φ0.9 mm×2穴であり,製品Aの通過に問題があった。製品Bは製品Dの外套管によく適合し,椎間板内や脊柱管外からでの観察が期待できた。 以上より,脊柱間内使用には硬膜外内視鏡径の拡大化(1.2 mm)が必要だが,椎間板内,脊柱管外への応用は既存の器具で対応可能であった。(3)解剖学的検討などを行った。成人遺体4体(男性1,女性3)を対象として、頸部から仙骨部まで脊柱管の連続性を保った標本を作成し観察した。硬膜外腔間隙は腰部後方で最大であったが,上位胸椎,頸椎ではかなり狭く(2 mm以下),病的脊柱間内へデバイスの挿入は困難と予想された。仙骨管が狭い症例もあった。超音波走査では脊柱間内での観察は,胸椎下部と腰仙椎部に行い,周囲の骨性組織の影響から神経根,後根神経節,椎間板の限定的な観察が可能であった。プローブBと製品Dでは,椎間板内および脊柱管外から周囲の良好な観察が行え,突出・遊離した椎間板や病変の切除部位がリアルタイムかつ詳細にできる可能性が示唆された。
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