研究課題
挑戦的萌芽研究
高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1は、現在もなおヒトへの致死的な感染例が報告されている。その一方で、従来の鳥インフルエンザウイルスは、ヒトに対する病原性は極めて低い。そこで、バイオイメージング技術等を用いて、ウイルスのヒト呼吸器上皮細胞への感染初期過程について検討した。その結果、H5N1ウイルスと従来型の鳥インフルエンザウイルスは細胞侵入後、エンドソーム内で膜融合を起こす際にそれぞれ異なるpH感受性閾値を持つことが示唆された。したがって、H5N1ウイルスと従来型の鳥インフルエンザウイルスのヒト呼吸器上皮細胞に対する感染様式の違いは、細胞侵入後の膜融合過程と関係している可能性が考えられた。
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