研究概要 |
細胞の運動や癌細胞の浸潤に重要な役割を担う偽足突起はタンパク採取が可能であった。タンパク分画をそれぞれ抽出後に2次元電気泳動に供すると、2508個のタンパクスポットが観察され、211スポットが偽足突起分画タンパクと細胞体分画タンパクとの間で4倍以上の有意な発現差を持って同定された。偽足突起に高発現を示す候補タンパクの内、既に細胞運動への関与が知られているRAB1A, HSP90B, TDRD7, vimentin に関して偽足突起への高発現が認められた。偽足突起に高発現が認められるタンパクは細胞の運動や浸潤に強く関与し、これらの研究は肺癌の新たな治療開発の可能性を示唆している。
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