脊髄小脳変性症１型へのＤＮＡ損傷修復の関与の解析

• 研究課題/領域番号: 24700374
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 神経化学・神経薬理学
• 研究機関: 東京医科歯科大学
• 研究代表者: 田村 拓也 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (80396647)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2013年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2013年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円); 2012年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
• キーワード: ショウジョウバエ / DNA損傷修復 / 神経変性疾患 / ポリグルタミン病 / 脊髄小脳失調症1型 / システム生物学 / 寿命 / 国際研究者交流イギリス

研究概要

in vivoスクリーニングとIPAネットワーク解析を組み合わせた解析の結果、脊髄小脳失調症1型（SCA1)の病態に関与する遺伝子を特定した。SCA1回復遺伝子を基に構成されたネットワークはDNA損傷修復の中でも相同組換え修復に関与しており、その中心的役割をRPA1遺伝子が果たしていることを示した。実際にRPA1遺伝子はSCA1におけるDNA損傷を軽減し、治療効果があった。また、chk1の発現はSCA1病態を悪化させた。chk1の阻害剤はSCA1を回復し、治療薬剤の候補として考えられた。

研究成果

• [雑誌論文] Systems biology analysis of Drosophila in vivo screen data elucidates core networks for DNA damage repair in SCA1. (2014)
  • 著者名/発表者名: Barclay, S.S., Tamura, T., Ito H., Fujita, K., Tagawa, K., Shimamura, T., Katsuta, A., Shiwaku, H., Sone, M., Imoto, S., Miyano, S. and Okazawa, H.
  • 雑誌名: Hum Mol Genet 巻: 23 号: 5 ページ: 1345-1364
  • DOI: 10.1093/hmg/ddt524
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] A functional deficiency of TERA/VCP/p97 contributes to impaired DNA repair in multiple polyglutamine diseases. (2013)
  • 著者名/発表者名: Fujita K, Nakamura Y, Oka T, Ito H, Tamura T, Tagawa K, Sasabe T, Katsuta A, Motoki K, Shiwaku H, Sone M, Yoshida C, Katsuno M, Eishi Y, Murata M, Taylor JP, Wanker EE, Kono K, Tashiro S, Sobue G, La Spada AR, Okazawa H.
  • 雑誌名: Nat Commun. 巻: 4 号: 1 ページ: 1816-1816
  • DOI: 10.1038/ncomms2828
  • 査読あり
• [雑誌論文] Sox2 transcriptionally regulates Pqbp1, an Intellectual Disability-Microcephaly causative gene, in neural stem progenitor cells. (2013)
  • 著者名/発表者名: Li, C., Ito, H., Fujita, K., Shiwaku, H., Yunlong Qi, Y., Tagawa, K., Tamura, T., Okazawa, H.
  • 雑誌名: PLOS ONE 巻: 8 号: 7 ページ: e68627-e68627
  • DOI: 10.1371/journal.pone.0068627
  • 査読あり
• [雑誌論文] A restricted level of PQBP1 is needed for the best longevity of Drosophila (2013)
  • 著者名/発表者名: Tamura T., Sone M., Nakamura Y., Shimamura T., Imoto S., Miyano S. and Okazawa H.
  • 雑誌名: Neurobiology of Aging 巻: 34(1)
• [雑誌論文] A functional deficiency of TERA/VCP/p97 contributes to impaired DNA damage repair in multiple polyglutamine diseases (2013)
  • 著者名/発表者名: K. Fujita et al.
  • 雑誌名: Nat Communications 巻: In press
  • 査読あり
• [雑誌論文] A restricted level of PQBP1 is needed for the best longevity of Drosophila (2013)
  • 著者名/発表者名: T. Tamura, M. Sone, Y. Nakamura, T. Shimamura, S. Imoto, S. Miyano, H. Okazawa
  • 雑誌名: Neurobiol Aging 巻: Jan;34(1):356.
  • 査読あり
• [学会発表] 脊髄小脳失調症1型の病態を制御するDNA損傷修復機構 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、Barclay S Sam、藤田慶大、伊藤 日加瑠、本木和美、島村徹平、田川一彦、勝田明寿香、曽根雅紀、井元清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第6回CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学
  • 年月日: 2014-02-02
• [学会発表] 複数のポリグルタミン病におけるTERA/VCP/p97のDNA損傷修復機能不全 (2014)
  • 著者名/発表者名: 藤田慶大、中村蓉子、岡努、伊藤日加瑠、田村拓也、田川一彦、笹邊俊和、勝田明寿香、本木和美、塩飽裕紀、曽根雅紀、吉田千里、岡澤均
  • 学会等名: 第6回CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学
  • 年月日: 2014-02-02
• [学会発表] 脊髄小脳失調症1型における複製依存的DNA修復の関与 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、岡澤 均
  • 学会等名: 運動失調症の病態解明と治療法開発に関する研究班平成25年度班会議都市
  • 発表場所: センターホテル東京
• [学会発表] 脊髄小脳失調症1型における複製依存的DNA修復の関与 (2014)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、岡澤 均
  • 学会等名: 運動失調症の病態解明と治療法開発に関する研究班 平成25年度班会議
  • 発表場所: 都市センターホテル
• [学会発表] Sox2 transcriptionally regulates Pqbpl, an intellectual disability -microcephaly causative gene, in neural stem progenitor cells (2013)
  • 著者名/発表者名: Chan Li, Hikaru Ito, Kyota Fujita, Hiroki Shiwaku, Yunglong Qi, Kazuhiko Tagawa, Takuya Tamura, Hitoshi Okazawa
  • 学会等名: 第5回東京医科歯科大学CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学東京
  • 年月日: 2013-02-23
• [学会発表] 脊髄小脳変性症1型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果;invivoscreeningによる解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、Sam Barclay、藤田慶大、伊藤日加瑠、本木和美、島村徹平、勝田明寿香、塩飽裕紀、曽根雅紀、田川一彦、井元清哉、宮野悟、岡澤均
  • 学会等名: 第5回東京医科歯科大学CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学東京
  • 年月日: 2013-02-23
• [学会発表] Replication-dependent DNA repair in SCA1 pathology (2013)
  • 著者名/発表者名: Tamura, T., Barclay, S, S., Fujita, K., Ito, H., Motoki, K., Shimamura, T., Tagawa, K., Katsuta, A., Shiwaku, H.,Sone, M., Tagawa, K., Imoto, S., Miyano, S., Okazawa, H.
  • 学会等名: Neuro2013
  • 発表場所: Kyoto International Conference Center, Kyoto, Tokyo
• [学会発表] 脊髄小脳変性症1型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果;in vivo screeningによる解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、Barclay S Sam、藤田慶大、伊藤日加瑠、本木和美、島村徹平、田川一彦、勝田明寿香、曽根雅紀、井元清哉、宮野悟、岡澤均
  • 学会等名: 第54回日本神経学会学術大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
• [学会発表] TERA/VCP/p97のDNA修復機能不全は複数の神経変性疾患に関与する (2013)
  • 著者名/発表者名: 藤田慶大、中村蓉子、岡努、伊藤日加瑠、田村拓也、田川一彦、岡澤均
  • 学会等名: 第32回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: キッセイ文化ホール・松本市総合体育館
• [学会発表] 神経変性疾患モデルショウジョウバエを用いたバイオインフォマティック解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也
  • 学会等名: 第六回高次分子機能研究会
  • 発表場所: 軽井沢ホテル
• [学会発表] 複数のポリグルタミン病におけるTERA/VCP/p97のDNA損傷修復機能不全 (2013)
  • 著者名/発表者名: 藤田慶大、中村蓉子、岡努、伊藤日加瑠、田村拓也、田川一彦、笹邊俊和、勝田明寿香、本木和美、塩飽裕紀、曽根雅紀、吉田千里、岡澤均
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
• [学会発表] 脊髄小脳変性症1 型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果;in vivo screeningによる解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、Barclay S Sam、藤田 慶大、伊藤 日加瑠、本木 和美、島村 徹平、田川 一彦、勝田 明寿香、曽根 雅紀、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第５４回日本神経学会学術大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム
• [学会発表] 脊髄小脳変性症1型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果；in vivo screeningによる解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、Sam Barclay、藤田 慶大、伊藤 日加瑠、本木 和美、島村 徹平、勝田 明寿香、塩飽 裕紀、曽根 雅紀、田川 一彦、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 難治疾患研究所若手研究発表会
  • 発表場所: 東京医科歯科大学 東京
• [学会発表] “Sox2 transcriptionally regulates Pqbp1, an intellectual disability-microcephaly causative gene, in neural stem progenitor cells (2013)
  • 著者名/発表者名: Chan Li, Hikaru Ito, Kyota Fujita, Hiroki Shiwaku, Yunglong Qi, Kazuhiko Tagawa, Takuya Tamura, Hitoshi Okazawa
  • 学会等名: 難治疾患研究所若手研究発表会
  • 発表場所: 東京医科歯科大学 東京
• [学会発表] 脊髄小脳変性症1型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果；in vivo screeningによる解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、Sam Barclay、藤田 慶大、伊藤 日加瑠、本木 和美、島村 徹平、勝田 明寿香、塩飽 裕紀、曽根 雅紀、田川 一彦、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第5回 東京医科歯科大学 CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学 東京
• [学会発表] DNA修復タンパク質・Ku70はハンチントン病の神経変性を抑制する (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、曽根雅紀、岩坪威、田川一彦、Erich Wanker、岡澤均
  • 学会等名: 第53回日本神経学会学術大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム東京
  • 年月日: 2012-05-25
• [学会発表] SCA1病態におけるDNA損傷修復異常 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也
  • 学会等名: 第五回分子高次機能研究会
  • 発表場所: KKRホテルびわこ
• [学会発表] 脊髄小脳変性症1型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果 : invivoスクリーニング (2012)
  • 著者名/発表者名: Sam S.Barclay、田村拓也、伊藤日加瑠、島村徹平、勝田明寿香、曽根雅紀、塩飽裕紀、田川一彦、井元清哉、宮野悟、岡澤均
  • 学会等名: 第35回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場名古屋
• [学会発表] PQBP1遺伝子発現量と症状の相関関係 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、中村蓉子、塩飽裕紀、岡澤均
  • 学会等名: 第31回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: つくば国際会議場筑波
• [学会発表] 発現量依存的に寿命をコントロールする遺伝子、PQBP1 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、曽根雅紀、中村蓉子、島村徹平、井元清哉、宮野悟、岡澤均
  • 学会等名: 第35回分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場マリンメッセ福岡福岡
• [学会発表] 発現量依存的に寿命をコントロールする遺伝子、PQBP1 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、曽根雅紀、中村蓉子、島村徹平、井元清哉、宮野悟、岡澤均
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場マリンメッセ福岡福岡
• [学会発表] 発現量依存的に寿命をコントロールする遺伝子、PQBP1 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、曽根 雅紀、中村 蓉子、島村 徹平、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場マリンメッセ福岡 福岡
• [学会発表] 発現量依存的に寿命をコントロールする遺伝子、PQBP1 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、曽根 雅紀、中村 蓉子、島村 徹平、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第35回分子生物学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場マリンメッセ福岡 福岡
• [学会発表] PQBP1遺伝子発現量と症状の相関関係 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村拓也、中村蓉子、塩飽裕紀、岡澤均
  • 学会等名: 第31回日本認知症学会学術集会
  • 発表場所: つくば国際会議場 筑波
• [学会発表] 脊髄小脳変性症１型におけるDNA損傷修復遺伝子の効果：in vivoスクリーニング (2012)
  • 著者名/発表者名: Sam S. Barclay、田村 拓也、伊藤 日加瑠、島村 徹平、勝田 明寿香、曽根 雅紀、塩飽 裕紀、田川 一彦、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第35回日本神経科学大会
  • 発表場所: 名古屋国際会議場 名古屋
• [学会発表] SCA1病態におけるDNA損傷修復異常 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也
  • 学会等名: 第五回分子高次機能研究会
  • 発表場所: KKRホテルびわこ 滋賀
• [学会発表] DNA修復タンパク質・Ku70はハンチントン病の神経変性を抑制する (2012)
  • 著者名/発表者名: 田村 拓也、曽根 雅紀、岩坪 威、田川 一彦、Erich Wanker、岡澤 均
  • 学会等名: 第53回日本神経学会学術大会
  • 発表場所: 東京国際フォーラム 東京
• [学会発表] 脊髄小脳失調症1型の病態を制御するDNA損傷修復機構
  • 著者名/発表者名: 8. 田村 拓也、Barclay S Sam、藤田 慶大、伊藤 日加瑠、本木 和美、島村 徹平、田川 一彦、勝田 明寿香、曽根 雅紀、井元 清哉、宮野 悟、岡澤 均
  • 学会等名: 第6回CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学
• [学会発表] 複数のポリグルタミン病におけるTERA/VCP/p97のDNA損傷修復機能不全
  • 著者名/発表者名: 9. 藤田慶大、中村蓉子、岡努、伊藤日加瑠、田村拓也、田川一彦、笹邊俊和、勝田明寿香、本木和美、塩飽裕紀、曽根雅紀、吉田千里、岡澤均
  • 学会等名: 第6回CBIR若手インスパイアシンポジウム
  • 発表場所: 東京医科歯科大学
• [備考] 2014.3.7 難治疾患研究所 優秀論文賞
• [備考] 2013.3.8 難治疾患研究所 発表会 優秀賞(第1位)
• [備考] 複数の神経変性疾患にまたがる共通病態（シグナル）を解明
  • URL: http://www.tmd.ac.jp/press-release/20130508/
• [備考] 脊髄小脳失調症の病態を制御する遺伝子を発見
  • URL: http://www.jst.go.jp/pr/announce/20131031/index.html
• [備考] 「複数の神経変性疾患にまたがる共通病態（シグナル）を解明」【岡澤均 教授】
  • URL: http://www.tmd.ac.jp/press-release/20130508/index.html