研究課題
若手研究(B)
移植片対宿主病(GVH病)は骨髄移植の主要な合併症である。慢性GVH病は、罹患臓器が全身に渡り、全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性強皮症といった自己免疫疾患に類似の臨床像を取る。様々な要因が症状に関与するが、本研究では、宿主(ホスト)側の環境がどのように症状に影響するのかを検討した。正常B6マウスをホストに用いた場合は抗DNA抗体産生や糸球体腎炎を特徴とするSLE型の慢性GVH病が誘導されるのに対し、CD28シグナル欠損マウスを用いた場合、激しい皮膚の炎症や体重減少が起こった。この症状の変化はホストの制御性T細胞の数やサイトカイン産生パターンの変化が要因であることが明らかとなった。
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