研究概要 |
本研究では, 力学概念指標を用いた調査で現れる偽回答に着目し, 質問紙調査によって, 同指標の妥当性を定量的に評価した。質問紙の開発においては, 偽回答の判定を行うのに必要な思考過程の単位まで指標の設問を細分化し段階化た設問群を独自に開発した。調査は, のべ635名の学生に対して実施した。分析の結果, 問7と16は被験者がその設問で問われている物理概念を理解していなくても正答できる設問であり, 妥当でないことが示唆された。ただしこの結果は, それらの設問を修正する必要があることを直ちに意味するものではない。それらの設問の不備を定量化し, 系統誤差として今後の分析に組み入れればよい可能性がある。
|