研究課題
若手研究(B)
2010年秋、中国山東省荷澤で発見された木船の中から、13世紀後半から14世紀にかけて制作されたと想定される漆器や陶磁器、玉器、金属器、硬貨など110点を超える遺物が発見された。本研究では、これら遺物のうち、特に螺鈿箱(高麗経箱)に焦点をあて、科学調査を通してその用いられている漆の生産地や樹種、木地構造の詳細を明らかにした。また、同船内遺物や伝世品との比較調査を通じて、この経箱が制作、奉納されて間もなく流出した可能性があることを明らかにした。