研究概要 |
数列のHankel変換では,Hankel型の行列式を計算することにより既存の数列から新たな数列を構成する。本研究では数列のHankel変換を離散可積分系の視点から解析し, 特に格子路の言葉で組合せ論的に記述される数列のHankel変換と行列式解を持つ離散可積分系との関係を調べた。さらに応用として離散戸田分子等の可積分系の初期値問題を考察し, 初期値問題の厳密解に対して非交叉格子路による組合せ論的な表示を与えた。また組合せ論への応用として非交叉格子路と関連深いアステカダイヤモンドのタイリング問題を扱い,特にタイリングの数え上げ定理に対して離散可積分系および直交関数を用いた新たな証明を与えた。
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