研究概要 |
重水素の持つ同位体効果を利用し, アモルファス炭素系膜の電子欠陥密度を重水素により低減することを試みた.通常のメタン及び重水素化メタンを用いてアモルファス炭素膜を合成し, 電子欠陥密度を比較・評価した. この結果, 全く同じ手法で作製した膜でその上, 炭素のsp2/sp3比率が同等な構造の類似した膜においてもその電子欠陥密度に違いがあることが示された. 重水素化膜の方が電子欠陥密度が10**18個/cm3と水素化膜に比べて約1桁低く、重水素によるアモルファス炭素系膜内の電子欠陥密度を低減できることを示した.
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