研究成果の概要 |
本研究では, 70地域分割を施した長期最適化型世界エネルギー需給モデルを用いて, 産業革命前からの世界平均地上気温上昇幅を2℃以下に抑制する気候変動制約の下でのCO2排出削減対策がもたらすコベネフィットを定量化するとともに, そのようなコベネフィットを考慮した上で最も費用効果的なCO2排出削減タイミングを導出した。その結果, 世界48地域全体での大気汚染物質排出量の減少, 一次エネルギー輸入依存度の低下, 一次エネルギーの多様化がもたらされることを明らかにした。また, 世界のCO2排出量は2020年には2010年レベルから減少し, その後2050年までほぼ一定で推移することを導いた。
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