リンゴの果肉・果芯の着色要因は光か？温度か？－機構解明と安定化技術の開発

• 研究課題/領域番号: 24780020
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 園芸学・造園学
• 研究機関: 弘前大学
• 研究代表者: 松本 和浩 弘前大学, 農学生命科学部, 助教 (60508703)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円); 2014年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2013年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2012年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
• キーワード: 新品種 / 加工 / 6次産業化 / アントシアニン / ポリフェノール / 温暖化 / 生産技術 / 赤果肉 / リンゴ / 低温 / 光 / 着色 / 果肉着色

研究成果の概要

果肉が赤く着色する新規リンゴ品種「紅の夢」等を用いて、果肉の着色に影響を及ぼす要因について主として光および低温の面から調査した。果実に光非透過の果実袋をかけて栽培したところ、果皮は全く着色しなかったのに対し、果肉は色が薄いものの着色が見られた。続いて、果実袋の周辺にシリコンチューブを巡らせ、内部に冷却水を循環させる低温処理を行った。この結果、低温処理の温度と期間が長いほど果肉の着色が良好になった。
以上の結果から、果肉が赤く着色するリンゴ「紅の夢」の果肉の着色には着色程度には影響を及ぼすものの光が必ずしも必要がなく、一方で、低温の程度と期間の影響を強く受けることが明らかとなった。

研究成果

• [雑誌論文] 切った瞬間、驚きに包まれるリンゴ‘紅の夢’ (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本和浩・前多隼人
  • 雑誌名: 生物工学会誌 巻: 92 ページ: 34-35
  • 査読あり
• [雑誌論文] ご存知ですか？ ジャムやジュースにしても色鮮やか 果肉が赤くて生で食べられるリンゴ「紅の夢」 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本和浩
  • 雑誌名: 現代農業 巻: ９３（２） ページ: 130-131
• [学会発表] 「紅の夢」赤果肉リンゴの着色管理 (2015)
  • 著者名/発表者名: 松本和浩
  • 学会等名: 寒冷地果樹研究会
  • 発表場所: 盛岡市
  • 年月日: 2015-02-05
  • 招待講演
• [学会発表] 果肉の赤いリンゴ‘紅の夢’の果肉着色に及ぼす温度の影響． (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本和浩・藤田知道・佐藤早希．
  • 学会等名: 日本園芸学会秋季大会
  • 発表場所: 佐賀大学
  • 年月日: 2014-09-27 – 2014-09-28
• [学会発表] 貯蔵方法の違いが果肉の赤いリンゴ‘紅の夢’の貯蔵性に及ぼす影響． (2014)
  • 著者名/発表者名: 藤田知道・佐藤早希・松本和浩．
  • 学会等名: 日本園芸学会秋季大会
  • 発表場所: 佐賀大学
  • 年月日: 2014-09-27 – 2014-09-28
• [学会発表] 「紅の夢」がつなぐ地域と大学～実学研究が目指すリンゴ産業の未来 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本和浩
  • 学会等名: 文部科学省特別経費プロジェクトキックオフセミナー
  • 発表場所: 弘前市
  • 年月日: 2014-08-29
• [学会発表] Apple breeding programs at Hirosaki university, Japan: yellow skin, red flesh, and large size． (2014)
  • 著者名/発表者名: Matsumoto, K, H. Maeda, T. Fujita, S. Sato, Y. Shiozaki, and F. Tamura．
  • 学会等名: International Horticultural Congress.
  • 発表場所: Brisbane, Australia
  • 年月日: 2014-08-20
• [学会発表] 「ストーリー」とともに～弘前大が繰り出すリンゴ新品種の新しさ～ (2014)
  • 著者名/発表者名: 松本和浩
  • 学会等名: 東北地域農林水産・食品ハイテク研究会
  • 発表場所: 仙台市
  • 年月日: 2014-07-09
  • 招待講演
• [学会発表] 果肉の赤いリンゴ‘紅の夢’の果皮に発生する斑点状障害は袋かけにより抑制できる (2012)
  • 著者名/発表者名: 小林 達・向後智陽・藤田知道・佐藤早希・松本和浩
  • 学会等名: 日本園芸学会秋季大会
  • 発表場所: 福井県立大学
• [学会発表] 果肉の赤いリンゴ‘紅の夢’，‘御所川原’の果肉着色に及ぼす光の影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 向後智陽・小林 達・藤田知道・佐藤早希・前多隼人・荒川 修・松本和浩
  • 学会等名: 日本園芸学会秋季大会
  • 発表場所: 福井県立大学
• [学会発表] 赤肉リンゴ「紅の夢」の果肉着色度の非破壊予測に関する研究
  • 著者名/発表者名: 張 樹槐・成瀬哲郎・叶 旭君・松本和浩
  • 学会等名: 赤肉リンゴ「紅の夢」の果肉着色度の非破壊予測に関する研究
  • 発表場所: 帯広市
• [学会発表] 除袋時期の差異が果肉の赤いリンゴ‘紅の夢’および‘御所川原’の着色に及ぼす影響
  • 著者名/発表者名: 藤田知道・向後智陽・佐藤早希・前多隼人・荒川 修・松本和浩
  • 学会等名: 日本園芸学会秋季大会
  • 発表場所: 岩手大学
• [学会発表] カットリンゴの試食による新規赤い果肉リンゴに対する消費者意識のアンケート調査
  • 著者名/発表者名: 松本和浩・黒木克翁・前多隼人・藤田知道・佐藤早希・上平好弘・工藤重光
  • 学会等名: 日本園芸学会秋季大会
  • 発表場所: 岩手大学
• [学会発表] 次世代リンゴのトレンドは「果肉の色」！～赤い果肉のリンゴ「紅の夢」の可能性～
  • 著者名/発表者名: 松本和浩
  • 学会等名: 第6回レドックス・ライフイノベーション第170委員会
  • 発表場所: 弘前市
  • 招待講演
• [学会発表] 次世代のトレンド「赤い果肉のリンゴ」の可能性と研究・育種の現状
  • 著者名/発表者名: 松本和浩
  • 学会等名: 第2回油化学セミナー サビにくい体する抗酸化食品の健康調節機能
  • 発表場所: 弘前市
  • 招待講演
• [備考] 「紅の夢」公式ホームページ
  • URL: http://nature.cc.hirosaki-u.ac.jp/kurenainoyume/index.html