日本では、明治以降からセイヨウミツバチが定期的に輸入されている。本研究において国内で繁殖しているセイヨウミツバチ群の中から見つかった針刺行動欠損個体の遺伝学的解析を行った。通常の系統と針刺行動欠損個体の系統の間でミトコンドリアDNAの4つの遺伝子領域の解析を行ったところ、50以上のハプロタイプが国内で飼養されているセイヨウミツバチから見つかった。これらのハプロタイプについて、攻撃行動との関連性を見たところ、C2ハプロタイプが針刺行動欠損系統の群のみで確認された。これらの結果から、両系統の識別にミトコンドリアDNAの解析が効果的であること、針刺行動欠損は、母系遺伝する可能性が示唆された。
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