病原真菌における多剤耐性機序の解明と臨床的重要性の評価

• 研究課題/領域番号: 24791027
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 感染症内科学
• 研究機関: 長崎大学
• 研究代表者: 宮崎 泰可 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (60448496)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円); 2013年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
• キーワード: 薬剤耐性

研究成果の概要

臨床使用が可能な抗真菌薬は極めて限られている中で、多剤耐性菌の出現は重大な問題である。特に近年、アゾール系薬のみならず、キャンディン系薬にも耐性を示す病原真菌Candida glabrataの増加が問題視されている。本研究で我々は、C. glabrataのX遺伝子に起こるわずか一つのアミノ酸変異が、病原性に影響せずに多剤耐性を誘導することを発見し、この現象の分子生物学的機序を解明した。

研究成果

• [雑誌論文] ER stress response mechanisms in the pathogenic yeast Candida glabrata and their roles in virulence (2014)
  • 著者名/発表者名: Taiga Miyazaki, Shigeru Kohno
  • 雑誌名: Virulence 巻: 5 号: 2 ページ: 365-370
  • DOI: 10.4161/viru.27373
  • 査読あり
• [雑誌論文] Contribution of the Slt2-regulated transcription factors to echinocandin tolerance in Candida glabrata. (2014)
  • 著者名/発表者名: Nagayoshi Y, Miyazaki T, Minematsu A, Yamauchi S, Takazono T, Nakamura S, Imamura Y, Izumikawa K, Kakeya H, Yanagihara K, Kohno S.
  • 雑誌名: FEMS Yeast Research 巻: 14 ページ: 1128-1131
  • DOI: 10.1111/1567-1364.12204
  • 査読あり / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] Elucidation of multiantifungal resistance mechanisms in pathogenic fungi and their clinical impacts. (2014)
  • 著者名/発表者名: Miyazaki T
  • 雑誌名: Jpn J Antibiot 巻: 67 ページ: 263-271
• [雑誌論文] Dissection of Ire1 functions reveals stress response mechanism uniquely evolved in Candida glabrata (2013)
  • 著者名/発表者名: Miyazaki T, Nakayama H, Nagayoshi Y, Kakeya H, Kohno S.
  • 雑誌名: PLoS Pathogens 巻: 9 号: 1 ページ: e1003160-e1003160
  • DOI: 10.1371/journal.ppat.1003160
  • NAID: 120006985983
  • 査読あり
• [雑誌論文] The Heme-binding Protein Dap1 links Iron Homeostasis to Azole Resistance via the P450 Protein Erg11 in Candida glabrata. (2013)
  • 著者名/発表者名: Hosogaya N, Miyazaki T, Nagi M, Tanabe K, Minematsu A, Nagayoshi Y, Yamauchi S, Nakamura S, Imamura Y, Izumikawa K, Kakeya H, Yanagihara K, Miyazaki Y, Kugiyama K, Kohno S.,
  • 雑誌名: FEMS Yeast Research 巻: (掲載決定) 号: 4 ページ: 411-421
  • DOI: 10.1111/1567-1364.12043
  • 査読あり
• [学会発表] 抗真菌薬耐性の最新事情 ーAntifungal heterogeneityの重要性ー (2015)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第26回日本臨床微生物学会総会 イブニングセミナー
  • 発表場所: 京王プラザホテル（東京都新宿区）
  • 年月日: 2015-01-31 – 2015-02-01
• [学会発表] 最新のガイドラインから読み取れる深在性真菌症診療の現状と課題 (2014)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第58回日本医真菌学会総会・学術集会 ランチョンセミナー
  • 発表場所: ワークピア横浜（横浜市中区）
  • 年月日: 2014-11-01 – 2014-11-02
• [学会発表] カンジダの病原性とストレス応答 (2014)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第58回日本医真菌学会総会・学術集会 シンポジウム
  • 発表場所: ワークピア横浜（横浜市中区）
  • 年月日: 2014-11-01 – 2014-11-02
• [学会発表] Candida glabrataで特有の進化を遂げた小胞体ストレス応答機序 (2014)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第84回日本感染症学会西日本地方会学術集会 優秀論文賞受賞講演
  • 発表場所: 岡山コンベンションセンター（岡山市）
  • 年月日: 2014-10-23 – 2014-10-25
• [学会発表] 病原真菌におけるストレス応答機序の解明と新規治療戦略への応用 (2014)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第73回日本呼吸器学会九州支部・日本結核病学会九州支部・日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会九州支部 秋季学術講演会 学術奨励賞受賞講演
  • 発表場所: 鹿児島県医師会館
  • 年月日: 2014-10-10 – 2014-10-11
• [学会発表] カンジダ vs. 抗真菌薬 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 京王プラザホテル（東京都新宿区）
  • 招待講演
• [学会発表] カンジダの小胞体ストレス応答と病原性 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 京王プラザホテル（東京都新宿区）
  • 招待講演
• [学会発表] ガイドラインセッション カンジダ血症 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 京王プラザホテル（東京都新宿区）
  • 招待講演
• [学会発表] 耐性真菌感染症の治療戦略 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第11回キャンディン研究会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] カンジダ血症の治療戦略 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 東海キャンディン研究会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 深在性真菌症の今後の治療戦略 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第87回日本感染症学会総会, 第61回日本化学療法学会総会 合同学会
  • 発表場所: 横浜
• [学会発表] Candida glabrataにおけるvacuolar H+-ATPaseの阻害が薬剤感受性と病原性に与える影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 峰松明日香、宮崎泰可、河野茂 他
  • 学会等名: 真菌症フォーラム第14回学術集会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] カンジダ症の基礎と臨床 (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第57回日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] 真菌と薬剤のせめぎあい (2013)
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: 第57回日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] Monoamine oxidase A阻害薬クロルギリンの抗真菌薬感受性に与える影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 永吉洋介、宮崎泰可、中村茂樹、今村圭文、泉川公一、掛屋弘、柳原克紀、山本善裕、田代隆良、河野茂
  • 学会等名: 第56回日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] Candida glabrataにおける鉄結合タンパクDap1とアゾール耐性の関連 (2012)
  • 著者名/発表者名: 細萱直希、宮崎泰可、田辺公一、武田和明、吉田将孝、井手昇太郎、平野勝治、峰松明日香、田代将人、永吉洋介、中村茂樹、今村圭文、泉川公一、掛屋弘、山本善裕、柳原克紀、宮﨑義継、田代隆良、河野茂
  • 学会等名: 第56回日本医真菌学会総会
  • 発表場所: 東京
• [学会発表] A single amino acid substitution in Ipi1 confers multiantifungal resistance without affecting virulence in Candida glabrata
  • 著者名/発表者名: Taiga Miyazaki
  • 学会等名: ASM Conference on Candida and Candidiasis
  • 発表場所: グランドハイアット (米国ニューオーリンズ)
  • 招待講演
• [学会発表] ストレス応答と感染メカニズム
  • 著者名/発表者名: 宮崎泰可
  • 学会等名: キャンディン研究会
  • 発表場所: グランドプリンス新高輪（東京都品川区）
  • 招待講演