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痙攣重積型インフルエンザ脳症の病態解析と新規治療薬の検索

研究課題

研究課題/領域番号 24791066
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 小児科学
研究機関岡山大学

研究代表者

津下 充  岡山大学, 大学病院, 助教 (80625004)

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 中途終了 (2012年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2014年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2013年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2012年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード痙攣重積型インフルエンザ脳症 / IL-6 / ジクロフェナクナトリウム / テオフィリン / アセトアミノフェン / カイニン酸
研究概要

痙攣重積型インフルエンザ脳症のモデルマウスとして腹腔内にカイニン酸(10mg/kg)を投与し投与1,4,7日目の脳組織中のサイトカイン(IL-6、TNF-α)・一酸化窒素(NO)を測定した。投与1-2時間で全てのマウスで痙攣重積を認めた。投与1日目にIL-6は脳組織で有意に増加していた。TNF-α・NOは増加しなかった。この結果は痙攣重積患者での髄液におけるIL-6上昇と矛盾しない結果であった。
次にIL-6による神経細胞障害性を検討するため、ラット初代大脳皮質神経細胞に段階希釈したIL-6を添加し37℃で24時間培養後、細胞生存率をXTT assayで測定した。その結果、コントロール群と比較して有意に細胞生存率が低下した。
また、インフルエンザ脳症で予後不良因子として知られる薬剤(ジクロフェナク)、痙攣重積型脳症との関連が指摘される薬剤(テオフィリン)も同様に検討した。その結果、ジクロフェナクでは有意に細胞生存率が低下した。
また、テオフィリンとアセトアミノフェンでは、有意差はみられなかった。血液脳関門の破綻による中枢神経系のジクロフェナク濃度の上昇は神経細胞障害を助長する可能性が示唆された。アセトアミノフェンはインフルエンザにおける安全性の高い解熱剤として周知されており、今回の結果は矛盾しなかった。テオフィリンは神経細胞障害に直接関与しないと考えられた。
ミクログリアは刺激により一酸化窒素(NO)・IL-6・TNF-αを産生し中枢神経系の炎症に関与する。まず、IL-6が初代ラットミクログリアにおけるNOの産生に関与するか検討した。ミクログリア細胞に段階希釈したIL-6を添加したがNOの産生は認めなかった。次に、ミクログリアに2型ヘルペスウイルスを感染させたところ、細胞上清中のTNF-α, IL-6, NOは有意に増加した。
以上より痙攣重積によって脳内で増加したIL-6は神経細胞障害に関与するが、痙攣重積モデルマウスでは脳内でNOやTNF-αが増加せず、痙攣重積を示すヘルペス脳炎のサイトカインプロファイルとは一部異なる可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2019-07-29  

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