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神経芽腫がん幹細胞の幹細胞特性維持と分化障害の分子機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 24791080
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 小児科学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

柳生 茂希  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (10572547)

研究期間 (年度) 2012
研究課題ステータス 中途終了 (2012年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2013年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2012年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
キーワード神経芽腫 / がん幹細胞 / BMI1 / NOTCH
研究概要

神経芽腫細胞中に存在し、化学療法抵抗性や難治性に強くかかわる、がん幹細胞を治療標的とするためには神経芽腫がん幹細胞の幹細胞特性の維持機構や分化障害機構の解明が急務である、我々は、神経芽腫細胞に高発現し、神経幹細胞の幹細胞特性維持に密接にかかわるBMI1遺伝子と、経芽腫細胞で活性化され、神経幹細胞の分化に密接にかかわるNOTCH経路の機能解析を行うことで、神経芽腫がん幹細胞を治療標的とした新規治療法解明のための分子標的を探索することを本研究の目的とした。
NB細胞株をもちいたEMI1遺伝子の発現解析では、M3細胞株は一様にBMI遺伝子の高発現が認められた。また、NOTCH経路関連遺伝子であるASCL1、HES1も同様に高発現していた。NB細胞株であるKP-N-RTEM1、SH-SY5Y細胞株に対し、AIRA1μMで分化誘導を行ったところ、AIRA投与開始2時間後より、ASCL1の、6時間後ごろよりphox2bの著しい発現抑制が見られたのち、神経突起を延長させ分化が誘導された。また、分化に伴いBMI1遺伝子の発現低下が観察された。
さらに、同細胞株にNotch阻害剤であるγセクレターゼ(GSI)を投与したところ、HES1遺伝子の発現抑制、ASCL1遺伝子の発現抑制と、神経突起の伸長と分化誘導が認められた。このときは、BMI1遺伝子の発現抑制は認められなかった。
NBの分化障害におけるNotch経路の関連を詳細に分析するため、Notch遺伝子の細胞内ドメイン(NICD)を強制発現させ、Notch経路を恒常的に活性化させたNBクローンの作成を試みた。NICDをクローニングし、レンチウイルスベクターに導入した。また、レンチウイルス発現システムによるNB細胞株へのNICD強制発現株を作成した。NICD強制発現NB細胞株を用いて、細胞増殖能、ATRAによる分化誘導効率、GSIによる分化誘導効率の観察を行った。
さらに、BMI1shRNAをレンチウイルスベクターにクローニングすることに成功した。さらに、これを神経芽腫細胞株に発現させ、90%程度の遺伝子発現抑制効果を確認した。現在、これらの細胞株を用いて、細胞増殖能、ATRAによる分化誘導効率、GSIによる分化誘導効率の観察を行った。
現在、以上の結果の再確認、B臨床検体を用いたBM1遺伝子、N0TCH関連遺伝子の発現解析を行い、NB細胞の分化障害におけるBMI1遺伝子の関与について考察を行なっている。この機序をさらに解明することにより、神経芽腫幹細飽が分化誘導されずに幹細胞特性を維持している機構を明らかにでき、今後新たな分化誘導療法に対するアプローチを与えることが可能になると期待される。

報告書

(1件)
  • 2012 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A MYCN-amplified cell line derived from a long-term event-free survivor among our sixteen established neuroblastoma cell lines.2012

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto T, Gotoh T, Yagyu S, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Letters

      巻: (pii:S0304-3835(12)00728-8.)

    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 再発神経芽腫に対する治療戦略.当院における10年間の再発神経芽腫症例の検討2012

    • 著者名/発表者名
      柳生茂希、家原知子, 他
    • 学会等名
      第54回日本小児血液がん学会学術集会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2012-12-02
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書
  • [学会発表] Genomic Evolution in Relapsed Neuroblastoma2012

    • 著者名/発表者名
      Yagyu S, Iehara T, et al.
    • 学会等名
      Advances in Neuroblastoma Research meeting
    • 発表場所
      Toronto, Canada
    • 年月日
      2012-06-20
    • 関連する報告書
      2012 実績報告書

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公開日: 2013-05-31   更新日: 2019-07-29  

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