抗酸化作用と抗炎症作用をもつ新規抗酸化物質ETS-GSのラット放射線性腸炎モデルに対する治療効果の検討を行った。ラットの腹部に10Gyの放射線を照射し放射線性腸炎モデルを作成し、照射2日前よりETS-GS(10mg/kg)を5日間連続でラットに皮下投与した。ETS-GS投与群の回腸粘膜の障害は放射線照射群と比べて抑制されていた。各種炎症系・酸化ストレスマーカーでもETS-GS投与群は放射線照射単独群よりも有意に低値であった。今回の結果から、ETS-GSの投与により放射線照射後の回腸粘膜障害を抑制することが認められた。引き続き放射線性皮膚炎モデルに対する有効性についての検討を予定している。
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