研究課題/領域番号 |
24791874
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
玉木 修作 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (00624412)
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研究期間 (年度) |
2012
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研究課題ステータス |
中途終了 (2012年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2013年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2012年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ドライアイ |
研究概要 |
ヒトのドライアイのリスクの一つとして、肥満や糖尿病などの生活習慣病が挙げられる。実際に、糖尿病がドライアイの原因であるか否かを検討するため、自然発症糖尿病モデルマウスを用いて、糖尿病もしくは肥満がドライアイに与える影響について検討を開始した。糖尿病モデルマウスおよびコントロールである野生型マウスの涙液量を、通常飼育環境下にて経時的に測定した。涙液量は基礎分泌量にて評価し、その測定方法は綿糸法(綿糸を下眼瞼に挿入し、30秒後に抜き取り、濡れた部分の長さを計測する)にて実施した。6週齢の糖尿病モデルマウスの涙液量は、同週齢の野生型の涙液量と同程度であった。開始1か月後まで、糖尿病モデルマウスの涙液量は野生型の涙液量と比較して、有意な差は認めなかったが、開始2か月後から4か月後まで、糖尿病モデルマウスの涙液は野生型の涙液量と比較して、有意に低値を示した。 次に、糖尿病モデルマウスで生じる涙液低下の原因を検討するため、涙腺組織での変化に注目した。開始4か月後の動物を屠殺し、涙腺組織を採取した。その重量を測定した結果、糖尿病モデルマウスの涙腺重量は、野生型の涙腺重量と比較して、有意な差は認めなかった。より詳細に組織の変化を検討するため、組織学的な検討を実施した。涙腺組織をHE染色し、観察したところ、糖尿モデルマウスの涙腺組織は野生型の涙腺と比較して、涙腺組織の構造に顕著な変化は認められなかったが、糖尿病モデルマウスの涙腺では炎症性細胞の浸潤を認めた。 以上より、糖尿病モデルマウスはドライアイを示し、その原因の一つが涙腺組織での炎症によるものである可能性が示唆された。
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