研究課題
若手研究(B)
プラチナ系抗がん剤であるシスプラチン(CDDP)の耐性機序を解明するため、細胞内での白金(Pt)の分布を透過型電子顕微鏡(TEM)及び走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて検索した。TEMによる解析では、いずれの細胞種においても核内部にはPtによって染色されたクロマチンが認められ、クロマチンは凝縮していた。これらはCDDPが核内部に取り込まれ、DNAへ結合していることを示唆するものであった。また、Ptが電子染色の染色剤としての役割を果たすことも示された。SEMによる分析においても、マッピング上Ptのピークを認め、細胞内でのCDDPの局在部位を明らかにした。